思考力

泳いで逃げる

 

一瞬で不安がなくなる方法というのはあるのだろうか。例えば、極端ではあるが、いきなりジャングルでライオンに遭遇したとしよう。この時の恐怖は、出会う前の不安を一気にかき消すほどになるわけで、逃げることで頭が一杯になる。すると、不安という感情は一切消え去るわけだ。ここまで極端ではないにせよ、ある程度の不安というのは、人生にとって不可欠だと考えられる。現代人は、ある意味では穏やかな生活ができるゆえ、なかなか余計なことまで考えてしまうようになってしまった。眼に視えない不安という感情をうまく手懐けられれば、人生を好転させることもできるのかもしれないというのに。

昨日、やっと赤字を解消できた。そうなると赤字だった分で抑えていた気持ちの捌け口を探すようになる。ただ、物を買って物欲を満たそうというような愚かなことはせず、自己投資としてジムに入会することにした。千葉生活一年経過後に丸々と肥えた自分のお腹の贅肉を削ぎ落とす為にプール三昧の日々を過ごしていたのだが、その時は2ヶ月で16キロ落とすことに成功している。今回、千葉生活3年9ヶ月目は、景気良く2ヶ月で18キロくらいにしてみようかと計画中だ。失敗したとしても、ギャンブルや宝くじを買うよりよっぽどマシであろう。

私は、マシントレーニングをしないで、ひたすら泳ぐことに専念する。理由は、「気が散るから」である。筋トレと併行して泳ぐと痩せやすくなるらしいが、そんな手間暇をかけるくらいなら、水着一枚持ってプールで泳ぎ、そのままとんぼ返りした方が絶対に良い。ただでさえ、一般的に言われている継続するのが難しいジム通いなのに、さらに面倒なハードルをかけるような愚行をしてはならないと思っている。ミニマリスト的に言えば、目標を達成するためのハードルは少なくしておくべきということである。

自分にとっての毒というのを、この年齢になって見抜けるようになってきた。貯金ができない性格なのであれば、その分を投資に回してみたり、買いたい物の誘惑に負けそうならば、体験を買うように努めるなどだ。そして、ネオスタンダートとなった考え方や基準を守ること。例えば、1日一食にしてみるとか、炭水化物を避けるなど。昔の価値基準そのものが間違っていたのであれば、それを知識として理解し、新しく効率的な方法を採り入れられれば良い。デキる人がやっていることが「運動」であれば、それを見習う。私はどうしても朝が苦手なのであれば、ある程度のゆとりは持たせて、せめて昼前には起きるなどのハードルを低くするのも大切だ。

やはり、人生100年時代とは言え、40も半ばまで生きて来れば、自分の生き方や性格の偏りのようなものも見えてくる。それならば、それに抗うことなく自分の価値観をさらに正確に認識していくことが大切だと思うのだ。

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