思考力

分けて楽チンに生きよう

世の中にある問題は、ザックリと2種類に分かれる。「重要な問題」と「関わる必要がない問題」。要するに、その人の価値観によって「問題意識」というのは、異なってくるのである。例えば、今の私にとって、金融に関する知識は重要であり、その分野で生じる問題などは「重要な問題」の方へ分類される。ただ、それに関心がない人にとっては、現在の配当利回りランキングをランキングして、どれを買うかなどは「関わる必要のない問題」と言える。また、健康の分野において、私は「歯のケア」に関しては、とても重要な問題だと思っているが、それを気にしない人がいるのも事実。極論すれば、お金の知識や健康の問題に興味がなく、235万人が涙した愛の物語『100万回生きた猫』に涙するような映画を見るために、Netflixの課金の支出管理の方がよっぽど大事だという人もいるはず。

ただ、自分意外に目を向けて考えなければならない問題も多く、介護問題や高齢社会に向けて年金制度が破綻していくこと。環境破壊の問題や、日本の人口が減っていくのと反比例する世界の人口爆発の問題など。もちろん、そのような問題を常に意識しなければ、巡り巡って自分の方向へ向かってくる刃は避けられない。現在において「日本人」であるということは、食うに困らないだけの国からの手厚い制度で、整ったインフラと国民皆保険から得られるメリットもあれば、日銀がギリギリに支えている国が抱えている負債の中で生き、今後は保険料や消費税の増加が加速度を増して上がっていくというデメリットもある。

すでに、日本は高齢社会の中で、「介護問題」によって、様々な問題が起こっており、「誰が親の面倒を見るか」という副次的な問題が生じる家族も存在する。また、最後に顔を合わせたのがいつだったのか思い出せないほど仲の悪い兄弟が、先代から受け継いだ土地の遺産分割後の税金を話し合えずに問題が先延ばしになり、固定資産税垂れ流しになっている家庭もある。グズグズしていれば、大切に育ててくれた親の介護度は増し、グズグズしていれば、ありがたく受け継いだ相続の財産で幸せに暮らすことすらできなくなる。これが、他人事であったのなら…。

終身雇用制度などアテにできなくなった時代。大企業で働くことや、公務員で働くことですら確実な保証がなくなってきている。意図的なのか否かは別問題として、人生を上手く生きる為に必要な金融リテラシーを上げる教育の機会など、文科省は不可欠な教育の範疇に入れていない。やはり、借金まみれの国の仕組みを隠すかの如く、これから大人になっていく若者にバレてしまわないよう、その若者たちが働く頃までに、いかにして節税の知識を低いまま社会に出そうかと躍起になっているのかもしれない。

私は独身なので、子供はいないが、仮に子供がいたら何を優先して教えるだろう。自分に自信を持てるようさせる為に、正しい食事法で医者いらずの健康の大切さを教える。犯罪を犯すと、どれだけ罪を償わなければならないか、どれだけ人を傷つけてしまうのかを諭す。仮に、生活に困窮するような経済状況に陥ったとしても、低収入でもハッピーな暮らしができる癒しの方法を語り合うなど。成長していく若者を相手に学問を教えているという私も、このような確実に自分に関係する問題について、シッカリと考えられるような知恵を教授できるようにならなければならない。

大人として学ぶべき重大なことはたくさんある。先日、YouTubeで観た「アメプラ」なるインターネットテレビ内のニュースチャンネル内で、「古典は必要か否か」を討論していたが、そんなことより、あれだけ豪華なメンバーが意見を交わせる場を設けられたのであれば、どんどん深刻な状況に向かっている日本の将来のいく末を議論すべきだ。まぁ、そのような「どうでもいい問題」を真剣に語り合っている様子を放映して、視聴者の関心を寄せ、視聴者の大切な残りの人生を奪っていくのがメディアの仕事なのだから仕方がないといえばそれまでなのだが。

今日は、早朝覚醒だった。3時台に目が覚め、ぼんやりと歯磨きをしながらコーヒーを淹れていた。寝ぼけていたのか、コーヒーメーカーにコーヒーペーパーをセットしておらず、その周りはコーヒーが噴水をあげた後のような悲惨な光景になっていた。そろそろブログも書き終える時間。時計を見ると、5時45分。夜が明けつつある。毎日、竹筒から噴水のように溢れる水の音を聞いて、ぐっすり眠りたい。日本では「ブルース」と和製発音をする“blues”が、米国南部でアフリカ系アメリカ人の間で生まれた音楽の1ジャンルであり、ギターを搬送に用いた“jazz”と対極にある音楽だという知識よりも、朝はリラックスしたジャズを聴いて、コーヒーを飲みながらブログ記事を書き綴り、夜はアダルトなムードのブルースを聴いて、ノンカフェインのホットティーを飲みながら動画を視聴する。そんなハッピーな生活を幸せに送っていると、誰かに「肩の力をぬいて生きていこうよ」と言われたことを思い出して微笑んでしまう。

 

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