思考力

若い骨董品

ブログ読み上げ音声動画を、YouTubeにアップした。一体、何ヶ月ぶりなのだろう。一度、全ての読み上げ動画を削除したので、正確には思い出せないのだが、半年くらい前は、コツコツとYouTubeにアップしていたと思う。記事自体の語数が少なくなっているのか、時間にして8分程度の記事の読み上げ。相変わらず面白くないのか、聞き返してみると、常用している寝る前の薬よりも効き目が強いようで、夢の世界へ入りやすかった。この調子で、自分自身に対しての睡眠バイオリズムを崩さないための特効薬として、しばらく続けてみようと思う。

「食欲・性欲・睡眠欲」。人間の3大欲求と言われる睡眠欲は、この時点で確保できたようだが、なかなかパートナーが見つからない自分としては、今のお財布状況から考えても、2つ目は満たせない。では、食欲はどうだろうか。ここのところ、食に関しての常識が、今までの概念を覆すように、世界中で変化しつつある。まさに、天動説が地動説になるほどの変化だ。

一日一色。朝食は抜く。このような考え方というのは、私が成長期の昭和の時代には考えられない「非常識」であり、コッテリしたラーメン店は、まさに行列ができるほど乱立し、そのコクのある味が称賛され、その繁盛っぷりをメディアがワンサカと盛り上げている状態であった。炭水化物が大盛りで、脂質を多く含んだ食べ物というのは、現在のコンビニ弁当ではあり得るが、これからのコンビニ弁当では、そのような弁当も徐々に姿を消していくであろう。レジ横の揚げ物などは、年齢確認商品になってしまうかもしれない。

ただ、感動には「賞味期限」はない。いつの時代でも、大きくヒットした映画やドラマは、こんなものが流行っていたのかというようなバッシングを浴びる事はあまりない。昔は、固定電話しかなかったのかとか、未成年が飲酒できる24時間の販売機があったのかとか、恋愛において、自分の想いを伝える術に手紙が使われていたのかとか。感動を伴う作品には、時間の経過とともに、そのような懐かしい時代の変化を見受けられる。だから、世間を感動の渦に巻き込んだ作品や、自分が心底お気に入りだったテレビドラマなどの輝きというのは失われる事はないのだ。

人は、老いて衰えていくが、それは肉体的なことだけであって、自分の心の老いというのは、自分が認めなければ進行することはないと思っている。年齢を重ねるごとに、骨董品のような美しさを重ねられるのであれば、老いを歓迎できるほどの心の広さを受け取ることができよう。何度でも観たくなるような映画やドラマ。何度でも読み返したくなるような本。そして、もう一度繰り返したくなるような体験。そのような過去の経験という大切な宝物を常に持ち合わせていれば、老若男女問わず、その年齢相応の美しさというものは、必ずついてくる。これは、間違いない事だと断言できる。

-思考力