思考力

組み立てて移植する

靴底にエアが入っていることが売りの、まさにファッショ運勢だけを追い求めているようなスニーカーでスケボーをしていた。これは、私が重大の時に、このスニーカーを盗難されるという社会現象まで起こったモノで、今更このような靴を買ってしまったことも後悔していた。それに、スケボーというのは、かかとに踏み込んだ時に、思いっきり板が旋回する構造となっているため、ここがエアで吸収されてしまえば、自分の正確な動きが、全く意味をなさないものとなってしまう。断捨離をしていき、ものを選別することに慎重になっている自分が、このほかにスニーカーを購入することは躊躇いがあったのだけれども、最近のスケボー熱を、スニーカーで消されたくないという思いからも、渋々ながら、靴屋に行って購入を決意した。

ちょうど良いスニーカーがあり、購入の意思も伝えたのだけれども、最終調整の靴紐のところで、左右の結び目の高さが違うことに気づき、しかも脱着があまりにも不具合の多いものであったので、心苦しいながらも、スタッフに購入することをやめると伝えた。買う気満々で行ったので、試着がようにになるよう、サンダルで行ったのだけれども、このままサンダルでスケボーをやったらどうなるのだろうかと、海辺まで行ってスケボーを蹴ってみた。やれないことはないのだけれど、やはり靴とサンダルでは勝手が違うので、また年末大セールの波に乗って、しっかり蹴り込める靴を買おうと思う。

やはり、モノを買うということに、とても慎重になっていて、どうしても外食がしたくなれば、店構えと値段、そしてボリュームなどを熟考するようになった。今日、港で見つけた中華料理屋で、ラーメンセットを注文したのだが、一向に料理が来ることはなく、結局スタッフにオーダーが入っているのかと問えば、オーダーは入っているけれど、調理中だという。でも、こちらが催促してから厨房から天津飯を炒める音が聞こえてきたので、客としての立場も考えてもらいたかった。靴屋で購入の意思を曲げたこともあるし、あまり咎めることもなく店を出た。訳のわからぬ割引券を渡されたのだけれども、それを受け取らないことくらいの抵抗しかできなかった。

帰りの車の中では、相変わらずのフラッシュバックが続いていて、YouTubeの音声も自分の頭には入ってこなかった。そんな中、リサイクルショップに寄ると、私が断捨離で売却したスケボーが、店舗に並んでいたのだ。おそらく誰かの手に渡りつつも、また店舗に出戻りになったのだろう。今のスケボーのセッティング、売却当時にイメージしたセッティング、これからのパーツ取りなどを考えたトータルコストで、十分元が取れるスケボーだった。だから、結構悩んだ末に、購入してしまった。スニーカーよりも実物を優先してしまうほどの魅力があった。

帰宅して乗ってみれば、かつての自分のスタイルの板とは思えないような動き方をするので、色々とセッティングを変えてみたのだけれど、どうもしっくりこない。最終的に、自分の理想とかけ離れてしまったので、元どおりに直そうとしたのだが、先日記事に書いたとおり、ベッドキッドを組み立てることができない自分の手先の不器用さから、スケボーも同じく元どおりにはならなかった。こればかりは、自分の欠点である。ただ、それを利点として捉えたいので、無理にその板に固執することなく、これを分解して新しいパーツとして様々なスケボー に移植していけばいいという考えに至った。

ものを持つことで、やはり部屋のスペースに圧がかかってしまっていることは確かだ。スケボーのパーツや、分解しかけた板などは、置き場所にも困るし、ルンバを作動させる時にも、一手間二つ手間増えてしまう。このような諸問題は、早々に解決していきたいところ。もう、年末だ。信じられぬほどの暖冬の中、部屋の不用品を一気に片付ける作戦を、明日の車の中で考えてしまおうと思う。それで、フラッシュバックが軽減されるのならば、今日の行動は、結構いい方向に進んでいると考えてもいいのかもしれない。

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