思考力

悪を締め出す分散型台帳

一見さんが、「いつものやつ」と言ったら店主は戸惑う。一見さんが、「ツケで払う」と言ったら店主は慌てて止めに入る。しかし、不透明な契約においての「中抜き」は、客の「いつものやつ」という言葉を誘導する為のカラクリに溢れている。知識がない客だと判断すれば、容赦無くオプションを付けて見事な「混ぜご飯」が出来上がる。支払うに値するだけの商品なのかどうか、そもそも不要なオプションがあるのかを判断する為の知識武装をしなければ、どんどこ吸い取られ続けて、分割ローンという「ツケ払い」が利子というオマケ付きで財布に穴を開けてくる。

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先日、iPadの解約をする際に、どうしても店舗に行かなければできない書類を記入するため、わざわざ店舗に足を運んだ。言葉巧みに解約取り消しを促す営業トーク。今、このBlog記事を読んでくださる方に伝えたいことがあり「ケータイショップに行ったら負け。行くしかないならノーとだけ言え」ということ。解約書類を作成してもらっている間にも、素晴らしいレトリックと屁理屈ロジック、英検4級レベルの言い換え表現で老夫婦を煙に巻いていた。通話さえできればいいから格安スマホにしたいと言っているのに対し、「遅くなりますよ」の一点張り。主語の「ネットの速度が」が省略されている。英検準一級レベルのセンテンスの一部分省略版。首を傾げながらも老夫婦は、ギリシャ語でも聴いているかの表情で、重要説明事項を聴いていらっしゃった。その説明の声は、黒板を爪で引っ掻いているようなノイズ。焼き鳥のネギを少し小さくするくらいならまだ可愛気があるのかもしれないが、情弱な人を「カモネギ」にするとは、さすがオーテ三大キャリアだ。

私は、最近の契約書類関係には全て目を皿にして読んでいる。たとえ対応スタッフがイライラしていたとしても、確認と質問を忘れない。すると、その分野のスタッフから専門的な知識を教えてもらえるのだから、これ以上ない勉強になり、スペシャリストからのライブ生配信での個別指導を教授できる。もし、辻褄が合わなかったり、対応スタッフすら理解できていない部分があるのなら、私からの落雷警報発令となる。賃貸契約に関しても、仲介業者を介さないことで一つ一つの固定費に対して敏感になることができ、電気の供給元を変更したりプロパンガスの闇を知ったりできる。これを知るためには情報元がシッカリとしていなければならず、私の一番の知識の供給源は「リベラルアーツ大学 両学長」。この方の動画がなければ、固定費垂れ流しの知識無しノーミソ晴天状態の鴨ネギ。このような有益な動画を無料で観ることができる素晴らしい時代になったものだ。とは言え、緊急事態宣言後の都市部の通勤電車は、満員の状態が舞い戻っているらしい。退職して数えられるくらいしか、今数えたら「7回」だった電車移動で現場を視ていない。Google様もYahooもYouTubeでも同じことを言っているので間違い無いだろう。どの時代であっても、同じ情報が重なれば重なるほど信憑性が増し、今の時代ではSNSという個々人の発信が“ブロックチェーン”のように炎上することで、簡単にウソを暴いてくれる。

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私は今、「時間」という貴重な宝を手に入れられている。これ以上高いものなどない。私のように時間を活用して一つ一つの契約に神経を張って、現場に足を運ぶ手間隙がないから、多くの人は一見さん状態のまま「いつもの!」で、売り手はニッコリ「HEYお待ち!」と言って大盛りの幕内メニューを渡して来る。そして高い「お通し代」をきっちり獲るのだから何ともスゴイ仕組みだ。フルタイム+タダ残業でジワジワ値上がりする社会保険料をシッカリ支払っているなら、せめて商品を選別する為の時間は確保したほうがいい。たとえ1,000円であってもアルバイトなら時給一時間程度の収入が発生したわけで、一時間の為に仕事に向かう時間と手間を考えたら固定費の見直しの重要性が自ずと解るはず。

通勤時間片道2時間で通っていた個別指導部門で、3コマ授業。最初のコマと最後のコマが当日欠席ならば、一コマ分の給料しかもらえない。東京から引っ越して観える田園風景にカルチャーショックを受けて、「快速乗車券」を自腹で購入した瞬間に赤字となる。

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あぁ、時間が必要だったのだ。

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