思考力

床屋の芸術家

「習慣は第二の天性なり」とは、よく言ったもので、今日、床屋に行くときに、何か忘れている気がした。床屋に行くためのカットの予約を入れ、そのまま自転車のペダルを漕いでいても、何やら落ち着かない。こんなにあっさりと外出できる気がしなかった。気づけば、このブログを書き損ねていたのだ。ずっと習慣にしていたブログ毎日更新だったが、四日ほど書かない日が続くと、書くことそのものを忘れてしまうようだ。ただ、これには別口の事情もあり、寝る前の薬が強過ぎるのか、今日は起きるのが難しく、床屋の予約をする時には、半分眠ったままの状態だったからなのかもしれない。

床屋に行っている間に洗濯物を洗っておこうと、ドラム洗濯機に衣類を投げ入れて出発進行の合図を出すと、これまた何かが足りない。スマホがないのだ。現代人にとって欠かすことができなくなったスマホだが、床屋の予約を入れたときを最後に、見当たらないのだ。ヒヤッとした。もしかすると、洗濯機の中に放り込んでしまったのかもしれない。無情にも、洗濯機には大量の水が流れ、洗濯物がグルグルと廻っている。もはや取り返しのつかない状態。最後の望みをかけて部屋を探すと、机の上で林檎マークのスマホが置いてあった。

やはり、睡眠が上手くとれていないというか、薬の調整が上手くいっていないようだ。地元で唯一、私の千葉での経緯を知っている床屋の店主に愚痴を言って、何やらスッキリとした。そんな愚痴を聞かされた店主は、たまったもんじゃないと思うが、それもサービスの一環だと思っていただきたいと思う。それほど厄介な顔をされたわけではないので、私の取り越し苦労とも言える。

これまた薬のせいなのか、過食が続いている。ぶくぶくと太る。こればかりは、精神薬を飲んでいると避けられない現象で、どんなに引きこもっていても、どんなに暗闇の部屋で横になっていても、やはり腹は減るわけで、その食欲に拍車をかけるように、精神薬の過食のサイレンが鳴るのだ。この過食に関しては、当事者としては非常に厄介で、ますます人と会うのが億劫になるという鬱状態に拍車をかける。人生で2回ほど体重が3桁になりかけたのだが、とりあえず今の状態なのであれば、それほど急激な太り方はしないだろうと思う。

今、MacBookの前で、キーボードをカタカタと叩いている。洗濯機もゴーゴーと音を立てている。洗濯が終わったら、もう一寝入りするのも悪くないが、明後日、私が楽しみにしている双極性障害の展覧会があり、それに向けて時差ボケを直しておかなければならない。その会場というのが、不思議にも私が生まれ育った場所での開催。これには何らかの繋がりがあると思って、リラックスして足を運びたい。自分と同じ障害を持つ人たちが集まる展覧会に、何かを見出せれば良いと思う。先述した精神薬の過食について同感の人がいるかもしれない。楽しみである。

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