思考力

美に向かっているのか絶望に落ちていくのかわからない絵

(内容から判断して、この記事は昨年の小春日和に書かれた記事です。)

 

昨日のスケジュールは、パンパンだった。30分刻みで、新しい人から別の新しい人へと契約関係の話し合いをするという、今までのフワフワした理想の移住生活とは真逆の状態。とは言え、去年の今頃は、強制的に行われたクラス変更による新規の生徒たちとクラスキープの生徒のギャップや遅れを調整するという何とも多忙な日々。昨日の新しい人たちとの契約などとは比較にならない精神的苦痛と時間的損失をしていた。

pastedGraphic.pngゴールが無い道を街頭を頼りに歩くだけ

 

“promise”という単語の語源を考えてみよう。“pro”という接頭辞は「前」という意味で、“mis”という単語は「送る」という意味で動詞のsendの過去分詞形sentと考えられれば、「送られる」という受動関係で接頭辞と結合し、ここから考えると“promise”という単語の意味は、「前に送られたもの」という直訳が完成する。そのようにして辞書の意味とリンクさせれば「約束する」という動詞の意味を記憶し易い。去年1年間、練りに練ったオリジナルテキストで教えたことが、今になってブログ記事になっているとは、一年前の自分が想像だにしなかったろう。そもそも、世界中の人間が目に見えないウィルスと戦わざるを得なくなり、マスクを常時着用したりするなんて誰が予想できただろうか。

日本で「プ○ミス」と聴けば、真っ先に消費者金融会社を思い浮かべる人が多いと思うが、サラ金と言い方を換えれば法律ギリギリの枠内で金貸しをしている組織。銀行の利回りで1年間寝かせても「お金が増加する」という日本語をつかえないお金が、金貸し業者は容赦ない返済率でお金を踏んだ食って来る。借りた物を返すのは当然だが、貯蓄で寝かせたお金が雀の涙どころか雛鳥の涙にもならないことと比較すれば、暴利。その後、ウシジマ事務所(仮名)に足を運ぶのなら自己破産をオススメしたい。

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昨日、私の最初の覇気の無さに恐怖を感じていた人が多くいたらしいが、自分でも決して愛想を悪くしようという意思などなく、空回りする元気すらカラカラと宙を舞っているだけだった。自分なりに考えてみれば、答えはシンプルで「前もって送られた」予定などと言うものに縛りつけられるのは、真っ平御免ということで、自分のペースを崩されない最小限の予定の中で生活したいという信念を強制的に曲げなければならない“promise”が入っていたということが理由だ。窮屈で仕方なかった。まさに会社勤人などはこれからの人生で戻れるなはずなどない。安定を求めてしがみついているはずの大きなカタマリが沈没している昨今、どうして自分が戻ることができよう。

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pastedGraphic_3.pngまさにハッピーな世界

それにしても今日はいい天気だった。まさに小春日和。太陽が眩しくて風も優しく、波にゆらゆら揺られていると無重力の快感を味わえる。波に乗っている時などは、この上ないエクスタシーで脳が活性化しているのが分かる。ただ、久しぶりの波乗りで、インドボードで体は絞れていても肺活量が落ちていて、沖に出るまでゼーゼー肩で息をして、やっと掴んだ数本目の波で左脚のフクラハギがつってしまい強制終了となった。でも、それで満足だ。周りのサーファーも穏やかな顔で、彼ら彼女らも時間の大切さと楽しみ方を十分満喫できる優秀な人たちなのだと思い、緩やか心で家路についた。あと何日で引越し日なのだろうか。今、手帳を取り出そうとした瞬間に手を止めた。自分自身で自分の人生を「前に送られる」状態にしても仕方ないのだから。

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