思考力

モーメントを重ねて後悔を残さない

 

相変わらずの寝付きの悪さ。身体は疲れているというのに、全く眠れない。東京のホテルの窓に打ちつける「雨の音」や、精神を浄化させる「スピリチャルサウンド」を寝室に流しても、寝付けなくて焦っているときには、ただの「ノイズ」。こうなると、猛烈にやってはいけない「眠気誘導剤」であるコンビニ弁当とスナックを確保する為に、「そこ」へ車を走らせることになる。やぶれかぶれで「そこ」で手にしたモノは、最後に呑んだのはいつだったのかも思い出せないビール。さして美味いとも思わず、20年以上引きこもっている男性が、コロナ禍で潰れそうになっているドキュメンタリー動画をBGMにして眠っていた。今、寝起きは悪い。やはり、寝酒はNGだと実感する。

車を手放した後の東京での生活では、このようなカラダを破壊させるような行為を繰り返していたのだから、振り返ると寒気がする。もし、東京に居続けていたら、今頃は、自分で巻いた寝酒の種で、「人工透析」をしなければならなかったのかもしれない。千葉では、車というアイテムが不可欠であり、飲酒運転などは持ってのほか。ハンドルを握るというのは、自他ともの命を握っているという自覚がなければ、当然、運転することなどできない。そんな常識的なことを理解できず、自分の心を運転できない愚弄者。小学生の列にトラックごと突っ込んだ、愚か者を超えた人間の形をした「死神」が、最近、捕獲された。

ここまで悲惨な事故が報道されても、繰り返されるであろう「飲酒運転」。とはいえ、このような痛ましい事故が重なるたびに、当然のことながら罰則は重くなり続けている。こういう罰則の重さをどんどん大きくすれば、酒を飲んでハンドルを握るという自分の悪魔的愚かさに気づいて、死神の数は減ってはいるはずだ。最近では、大人気芸能人YouTuberが、身体に悪影響を及ぼすという理由で、「断酒」を宣言した通り、身体に対しての大きな悪影響という観点からも、確実に「酒」に対しての規制そのものがキツくなっていくはずだ。20年前に気軽に吸えた「タバコ」は、現在では、まさに煙たがられ、外へ放り出されたのと同様、「酒」もどこかに消え去っていくのだろう。

ただ、今のところ、酒を生業にしている方々は、非常に多いわけで、居酒屋や飲食店、それを生産するメーカーがあり、それを消費する人たちが多いのが現状だ。当然、楽しい酒の場というのはコミュニケーションには欠かせない時間を作り出し、それがキッカケで、結婚や昇進というチャンスを掴めた人だって、実に多い。「闇営業」なんかでも、使われる酒をどのように判断するかは、今回は差っ引いた状態で、酒の提供そのものを禁止するというのは、供給する側にとっては、たまったものではない。

このコロナ禍。どれだけの飲食店が酷い影響を受けたかは、当然お分かりだと思うが、今回で4度目の緊急事態宣言で、酒の提供をしないように、そこと取引をする「金融機関」にまで「圧」をかける大臣。そんな大胆なアイディアを、果たしてシラフの状態で思いつくのだろうか。もし、そうなのであれば、間違いなく「死神」だ。どこかの「闇料亭」で「ガハハ」と大きな声で談笑し、国民へ「黙食」するようにいうよう、都知事や県知事に指示していたのかか。海外では、大統領が暗殺され、その犯人グループの4人を射殺して取り締まり、今後の治安回復のために取り締まりを強化している。治安の良い日本とは言え、大臣は、夜道を歩くときには注意が必要になるかもしれない。

世界的気候変動により、日本が「亜熱帯化」している。正直なところ、地球の温暖化は、どこか遠い国の問題と身構えることなく暮らしていたが、自分の住む国が大打撃を受けている。今日も捜索と土砂の除去作業が続く熱海の土石流災害。最新のウェザーニュースでは、京都府と兵庫県に大雨の警報。かつては、ニュース番組の中の決まった時間に、美人キャスターが報道するお天気情報も、今ではいつでも可愛い笑顔のキャスターが、リアルタイムでニコニコと報道している。YouTubeのコメント欄には、「大雨にご注意を♡」と言っているキャスターの笑顔がキュートだという声が並ぶ。その大雨の原因と深刻さを「ご注意」しなければならないというのに。

コロナのような目に見えざるモノとの戦いでは、瞬時の判断を前提とする「一本勝負」が、その場その場で、容赦なく繰り広げられる。ある場面での判断のミスは、そのまま命を落とすことに直結する。12歳前後のワクチンの接種を、当の本人に任せるという突き放した見解もあるが、痛い注射を受けたくないという理由であっても、それは本人の意思となり、尊重されなければならない。これは、拡大解釈するのであれば、株式投資にも当てはまり、「よく分からないし怖いから」という理由で投資を投げ出すというのは、あまりにも「幼稚」であろう。まず、対象のコアとなる仕組みを理解してから、物事の判断というのをしなければならない。これは、正しい選択肢を取り入れる際の大前提である。

酒類を提供する店で職を続けるという選択肢もあれば、そこから離れて新しい選択肢を取るのも自己判断。つまり、自分の人生に対して、今の痛みを「一時的に避けたい」という事のみでの判断では、どこかで行き詰まってしまう。私自身、ウィルス性肺炎になり、会社を辞めたことにより、今までボンヤリとしか抱けなかった「自社設立」と「時間的余裕」を手に入れることができた。「災い転じて」というところだが、やはり、迫りくる危機に対して、自分自身が本当に正しい生き方というのを、命を守りながら選択するという緊張感から選んだのであれば、そこに「後悔」という気持ちは残らない。私は、今の状態にいられることに感謝しているし、そこにいられる自分を、心から誇りに思っている。

今の家の退去日は、8月末。ちょうど、私の「思考力養成予備校」の設立日に近い日取りになった。丸一年の日に重なったというわけだ。そして、新居には早乗りの状態で、明後日の引越しとなる。もう、ワンルームで十分だということも理解できたし、固定費を一気に下げるチャンス。それならば、私の選択した「フリーランス」という生き方を肯定する為に、もっとこれからの人生をよくしていこうという気持ちを失わないことが大切だということを実感する。

 

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