思考力

エンペラーの戒めの助言

どこから書けばいいのか。最近では、物忘れがひどく、このまま進行してしまえば、盗られたわけではないカネを「盗まれた!盗まれた!」と叫んでしまいそうだ。ついさっき、ふるさと納税の返礼品のハンバーグを温め、もう一品、ホタテを解凍した一品を盛り付けようとして皿を探したのだが、どこにも見つからない。普段一番よく使う皿だけに、自分の認知判断能力に疑問を感じてしまった。結局、その皿は、電子レンジの中でハンバーグと一緒にホカホカに温まっていたわけで、ここまで来ると、レンジを開ける前に気付いて良かったと思うくらいの気休めになってしまった。

今日、東京の精神科の主治医と、ピカイチの腕をもつ出身地の歯医者のダブル受診だった。精神科では、もはや「マルマルにつける薬はない」のような対応をされてしまい、これで年明けまで精神が持つのか不安になった。一昨日くらいから続いている寒気と喉の痛みは、一向に回復せず、旬は過ぎ去ったとはいえ、「コロ助」の可能性もあるので、歯医者では、「喉が痛いので出直しましょうか?」という旨を、スマホのメモ機能に表示し、診察台に寝転がる前に、先生の許可が下りたので、ようやく治療を受けることができた。どちらも、やれやれと言ったところだ。

今朝方、あまりの冷え込みに、車の窓が凍りついていて、全く駐車場から出発できず、エンジンをかけて暖房を全開にしたのだが、ほとんど解凍することはなかった。先述した帆立より立ちが悪い。ほんの少しの視界が確保できたので、ワイパーを動かすという強行手段にでたのだけれども、何とも不幸や不運というのは重なるモノで、思いっきりウォッシャー液が切れていた。先日、整形外科から最寄り駅まで、ほとんど不可能なタイムを叩き出して電車に乗り込んだが、今回はもっとタイムを縮めなくてはならず、ほとんど視界のない状態の愛車に鞭を打って、最寄駅に向かった。

最寄駅の駐車場は、「まさに外房」といった金額で、24時間で300円。そそくさと駐車したら、最近のキャッシュレス事情に伴ったのか、思いっきり小銭がない。その駐車場をよく利用していた時に打開策はあって、少し離れた自販機に1000円札を入れてジュースを買えば、そのお釣りでパーキングチケットを購入できる。今回も、その作戦で行こうとしたのだが、自販機が全くお札を受け付けない。もう、特急は諦めなければならないといった瞬間に、小銭を吐き出した自販機に礼を言って、特急に飛び乗った。

歯医者の後の電車でも、かつての最寄り駅では、5分間隔程度で到着する電車であっても、ひとつ乗り過ごせば、うまく外房線とリンクできず、20分くらいの誤差が出るので、常識的に禁止されている「駆け込み乗車」をしてしまった。身を細くして、ジャンプしても、両肩を扉で挟まれる状態。押しのけられた二人のサラリーマンの顔を見ることもなく、そこからは無事に最寄駅へ、のはずだった。

もちろん、このまま自分の不運が幕を閉じることはなく、最寄駅手前のギリギリのところで、思いっきりアップルウォッチのバッテリーが無くなり、駅の改札口で手続きをとった。それが手間のかかる作業で、後ろから我先に駅員に話しかけて改札を出ようとする人が多く、手続きが難航している自分は、結局のところ、最後に改札を出ることになってしまった。そのまま自転車置き場に向かったけれど、もう自転車は誰かの手に渡っているのだろうか、自転車屋に寄付しているし、そもそも今朝の駐車場でのバタバタひとり喜劇を忘れてしまったのだろうか、車で駅に着いたことも忘れていた。

そのまま薬局へ行き、東京から千葉へ向かっている間に、処方箋を送信していれば、到着と同時に薬を受け取れるという素晴らしいシステムがあり、それを愛用させてもらっている。が、何と、薬局が閉まっている。終了時間の4分後に到着してしまっていた。つまり、駅でのバタバタがなければ、今日、薬を手にできたという計算だった。まだ、ブラインド越しに薬剤師のシルエットが動いている。サービスでもしてくれないかとウロウロしつつも、やはり例外というのを医師薬系の人たちが認めるほど、医療は甘くないことを知っているので、しぶしぶ大量のお菓子を買い込んで家に向かった。薬を飲んでフラフラの状態でお菓子を買いに行くより、あらかじめ買っておいた方がどう考えても安全。というか、それ以外の方法をして、「もしも」のことがあったら責任を取れないと、今日の診察で主治医に釘を刺された。しかも思いっきりカルテに記載されているので、「万が一」でもあろうモノなら、主治医の逃げ道は確保されている。つくづく身の守り方を熟知している方だと、皮肉にも感心してしまった。

今朝の教訓を活かし、カー用品店で、凍結を解凍するスプレーを購入した。前々から必要かとは思っていたのだが、ウォッシャー液購入と同時に買った。そもそも、今年は記録的な暖冬とも言われているので、これが発動されることがなかったら、とんでもない出費になってしまうのかもしれない。レジ対応をしてくれた、少し知り合いの女性スタッフに、愛想のいいことを話したら、そのまま商品をもたずに店を出てしまうというアクシデント付きだった。正直、もう疲れすぎを通り越して、道のゾーンに突入してしまったのかもしれない。

明日、目が醒めたら、覚醒のコーヒーで復活しようと意気込めど、コーヒーペーパーもストックがないことを思い出した。もはや、これまでとしか言えない気もする。「師走」。もう教子のいない自分に期待してくれる人などいないけれども、少なくとも誰かを巻き込んだ事故など起こしたくない。ただ、もし自分に危害を与え、今でもフラッシュバックに出てくるニンゲンを見つけたら、間違いなく襲いかかってしまうだろう、と、主治医に伝えたところ、「次は刑務所だな」と一蹴された。

やはり、私の主治医は、偉大です。

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