思考力

上下運動

朝の気分と日中の気分、そして夜の気分に大きな差がある病を抱えている。その厄介な心の荒波を抑える治療は、20年以上担当してもらっている東京の医者で処方される薬を飲むことで緩和させている。最近というか、ここ数年の精神的な上がり下がりは寛解していたので、今、急遽病院へ向かうことには躊躇してしまうところだ。

ただ、具体的には言えないが、突如生じた大きな外的要因による気分の崩れ方なので、早めに治療しておこうと思う。この気分の変調を抱えた私の最善の対処法である。今日を逃すと、一気に気分が下がるか、思いっきり上がってしまうことは目に見えている。やはり、今日の受診の決断は、極めて正しいと言える。

今、渋谷109の交差点を眺めながら、iPadをタップして、この記事を書いている。昨晩は、渋谷円山町の本来なら2人で入るホテルに「独りステイ」し、現在は月曜の朝。キンキンに冷えた外気。皆、足取りは重いようだ。無理もない。こんな寒さの中、パワハラ上司の待っているような会社に行くのであれば、笑顔で渋谷の交差点を横切ることはできないだろう。

もはや見慣れたコロナ禍のマスクを装着している人々。こんなコロ助生活が長くなれば、その下の表情を理解しようと思えば、少しは正確に理解できるようになった。特に、笑顔は、目の形や角度と体の動きとが連動しているので理解しやすい。だから、今わかることは、街行く人々の顔が重く、少なくとも笑顔であるとは思えない。

それにしても、みなの足取りを見ると、何て忙しい朝なのだろう。交差点の人々は、うつむきながら歩き、千葉と比較したら圧倒的に短い間隔の信号を、何とか最小限の時間で抜け切るかを考えている。トラックはいそいそと行き交い、タクシーは乗客を乗せようと必死。乗用車に乗らない動きが主流になる中、通勤用の自転車も多い。良きことなのか、なんとも言いがたい光景だ。

千葉に越し、4年が経過しようとしている。紆余曲折ありつつ、今回の症状の悪化も、振り返ればいい思い出となることだろう。少なくとも、家で布団にくるまってガタガタ震えているよりは、よっぽどマシである。

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