昨晩は寝苦しい夜だった。今年初の入眠困難というか、ここ数年の間にさえ現れなかった寝付きの悪さ。最近は、すんなりと睡眠できて、長い時間眠れるという「ヤドカリ生活者」にとっては、極めて理想的な状態だったので、日付が変わったあたりには緊張し始めてしまい、ますます眠れなくなってしまった。夜が明けて部屋のチャイムがけたたましく鳴ったので目が覚めると、それはただの幻聴であることに気づき、すっかり落ち込んでしまった。
ここまで入眠に関して満足がいかなかった朝に考えることは、やはりその原因であり、その原因というのは二つ、iPadを布団の中に入れてしまったことと、過去のトラウマが、思いっきり脳味噌をかき乱したことだと分かる。いい加減、過去に起こったことは「過去」として、現在とは別次元の現象だったのだと認識したいところだが、私のような器の小さい人間には、そんな上手な感情の整理整頓をすることなどできず、昨晩だけではなく毎日途方にくれるばかりだ。特に、怒るべきところで怖気付いてしまい、言い返せなかった時の記憶というのは、当時の自分の気の小ささが起因しているところが非常に強いわけで、どうしてハッキリと自分の不快感や怒りを、相手に伝えられなかったのかという落胆ばかりが募ってしまうものだ。
昨日は、いつも通りの空白のスケジュールだったので、ずっと気になっていた確定申告を終わらせた。個人事業主として開業届を出しているだけで、売り上げなどと言える収入など、ほぼほぼ皆無だとしても、形式上、自分のオンライン予備校が赤字だという申告は、運営を続けていくからには漏れずに届け出なければならない。毎年、2月から3月に恒例の税務署の大行列に並んで貧血状態になるのも辛かったので、今年はe-Taxというオンライン完結の申告制度を利用した。少しバタバタしつつも、明らかに列に並んでイライラするよりもマシ。このようなオンライン形式での手続きが、今後もずっと続く世界になっていくわけだから、手間隙を惜しまず、積極的にネット完結で済ませられることは済ませられるように、常に勉強を怠らないことは、精神衛生上とても大切なことだ。
「メタバース」「Web3」。聞き慣れない言葉が、じわじわと耳に入ってくるようになってきた。先程の話をリンクさせるのであれば、周りが理解できていないことや、目を背けようとしていることに関して、積極的に自分を関わらせていくことというのは、とても大切なことだ。20年前は、インターネットが生活に欠かせなくなるほど、世界に浸透するとは思わなかったし、各個人が自由に情報の発信源になれるとも思ってもいなかった。ただ、残念なことに、ウケを狙って事故承認欲求を満たすために、便利なSNSを使って悪ふざけをする輩も出てしまってはいる。しかしながら、それを差っ引いた状態であれば、やはり通信手段の観点からしても、人類は、通信手段だけとっても凄まじい勢いで進化したと言える。
今、レッドオーシャンでくすぶっているのではなく、積極的に自らを未知のブルーオーシャンの中で泳がせられるように導くことを考える。そういう観点から考えたときに、やはり見慣れない聞き慣れない言葉や仕組みを理解しようという姿勢は、とても大切だと思っている。