思考力

ゼロが動くときのガソリン代

確かに、自分でも、少し上がっているなという自覚があったが、ここ数日は、寝つきも眠りも悪く、数時間しか眠れていない。そうなってくると、特に歩きながら、「眠ぃ〜」「あぁ〜、しんどい」などのネガティブワードばかりが、口をついて出るようになってしまう。ハイブリッド車で言えば、もう電気だけで走っているだけだから、早くガソリンを給油補充してくれと、車がよろつきながら走っているだけの状態。こうなると、再び事故を起こさぬか心配になるばかりではなく、万一事故を起こした時にエアバッグが眠っていて、大怪我をしてしまわぬかと不安にもなっていしまう。

そんな不安緊張状態に突入した私は、東京の主治医の診察の予約を2週間繰り上げ、早めに治療をしてもらうことにした。前回、問診の時に、自分の病状が良かったので、それを懸念してかは分からぬが、主治医は薬の微調整を行なっていたのだ。大きな原因があるとすれば、ここしかない。こう考えると、特に精神科に至っては、信頼できるドクターと落ち着いて話し合い、今までの薬の履歴から、自分の現在の状態をお互いが把握し、最善の処方をしてもらう必要がある。これを見事にこなせてくれるドクターを見つけるのは、本当に至難のわざではあるが、私の場合は、うまく行ったので、東京から引っ越しても、20年以上もの期間、そのドクターを信頼して往復3時間以上かけて、足繁く通っているのである。

不安緊張状態。別名、躁鬱混合状態だと自己判断している私は、3つの窓にベットリと付着しているカビがついたカーテンが気になって、どうにかキレイにしたいと思っていたのだが、自転車移動ゆえ、コインランドリーが遠く、そもそもかなり痛んだカーテンの生地を優しく洗ってくれるのか、カビのことに気づいてくれるのか、不安にもなる。コインランドリーマシーンのAI化は、かなり遅くなる事がよく分かる。だから、大きな袋にカーテンを詰め込んで、自転車のフロントボックスに「それ」を突っ込んで、クリーニング店へ。スタッフが言うには、やはり、洗うことはできなくもないが、生地の保証とカビの完全除去は、保証できないと言われた。さらに、明らかにクリーニング代が高い。もはや新品を購入した方が安上がりなカーテンもあったので、それは再び家具屋で買い直すことにした。

年の瀬のことということで、会社員はみなあくせく働きつつ、年内に終わらせなければならない仕事を、時計と睨めっこしながら遂行しているはず。ただ、私とて、完全ハッピー生活を満喫しているわけではない。もはや、化石のような人にはなってしまうが、うつ病を「甘え」だの「根性なし」などと言う愚か者に講釈をたれられてしまうかもしれないという気持ちもあれば、そんなに活気よく生活しているのだから労働しろという的外れなアドバイスも来るのかもしれない。分かってもらえずとも、あくまでも今は、治療期間中なのだ。

ただ、私の周りで、精神的な病気の知見がある人であれば、今の私が、多少活発な行動的な動き方になっていることを少しは理解してくれるのではないかと思ってしまう。それが「甘え」だというのであれば、双極性障害の双鬱混合期の苦しさを学習してもらいたい。ただ、相手の状況を知ろうともせず、相手に自分の価値基準でしか考えていないレッテルを貼り付けて去っていく人が多いことも、もう私の人生では学習済。精神疾患に対しての理解が多少は柔軟になったとは言え、本当の知識と理解を持っている人は少なく、それがすれ違いを生み続け、精神疾患を持つ者が、再び社会に出られなくなってしまう。

私の場合は、もはや自分の性格や人生の軌跡を知っているのは、主治医だけになってしまっているので、その優秀な主治医と話ができて薬があれば、健常者と同じ土俵で生活できると考えている。だから、最近続いている1日での会話が、「はい、海苔弁で」で終わっても、何ら問題はないのだ。

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