財布の中身は、スッカスカ。食べる物にも事欠いていた状態。果たして、ここまで経済的なピンチは、あっただろうか。アプリで確認すれば、待ちに待ったお金が、やっと今日、振り込まれていた。少なくとも、この1ヶ月は、人生でワースト3に入る貧乏生活だった。よく、家に〇〇があると運気が下がるとか、床に〇〇があると金運が下降し、それが家計の経済状況を悪化させるというような風水額的な運気の考え方があるようだが、そもそもミニマリストを目指し、鬼の断捨離をしている私の部屋の床には、サーフィントレーニング用の器具くらいしか転がっていない。はたまた、そのトレーニンググッズが床にある事が悪いというのだろうか。
このままでは、確実に「老後資金2000万円」などという数字は達成できるわけがない。現時点で、消費者金融のお世話になっている私には、到底不可能なように思われる。貯まったお金を、そのままオンライン授業の機材に充てているのだが、この投資金額が、あまりにも大き過ぎる。どこかの大手の会社のフランチャイズ予備校ではないのだから、経費は、自分の財布から出ていってしまう。こうなってくると、家に観葉植物を置けば金運が上がるという確実な科学的データがあれば、クリスマス前に大きなクリスマスツリー、正月前に巨大な門松でも飾りたいものだ。
しかしながら、何かを始めるときに、スパッと結果が出て、人生がスムーズに改善されることがわかるのであれば、誰も苦労しないどころか、人生そのものがつまらなくなってしまうものだ。人間の本能で、成功する可能性が「20%」程度だと、脳内でアドレナリンが出るというが、パチンコのリーチであれ、サビキ釣りの穂先がシナル瞬間を見ることであれ、同じような確率だと考えられる。だから、パチンコや釣りというのは、強い中毒性があるのだろう。その両方に、どっぷりと依存した私は、やはり脳の伝達物質が一定の方向へ流れやすいのだと言える。
頭の良い一流のマーケティング戦略を立てる人たちから見れば、私のような存在は、まさに「カモネギ」であり、冷えた白米を毎日食べれば「必ず」健康になれると言われれば、「必ず」それを「鵜」呑みにしてしまうはずだ。それこそ、一流のマーケティングをしたいのであれば、そのような立場に「必ず」なれる就職最強のノウハウを教えてくれるセミナーに高額投資してしまいそうである。このような「鵜」呑みは、自己投資とは言わず、自傷行為であろう。
ゼロから大きな結果を出したいのであれば、少なくとも自分自身が”2”以上でなければ、掛け算的な加速度は得られない。まして、自分が未開拓の”ZERO”の状態なのであれば、何を掛けても”ZERO”にしかならない。かつて、私のブログでも「ゼロイチ」の難しさと苦しさを唱えていたが、やはり、自分が変化しようとして努力し、まずはイチの結果を出し、2の成果を積み上げ、何かの拍子に2以上の掛け算ができるようになれば、あとは一気に楽になるのだ。
長年、受験生を指導してきた私から見れば、最終的に、どのような受験生が、最後に栄光を勝ち獲るかといえば、やはり「ゼロイチ」の状態に耐えた者であり、そのような勝ちパターンは、2の状態からの「足し算」を継続し、何かの拍子に「掛け算」となって、飛躍的な速度で実力をあげた者である。今、指導している受験生も、そろそろ模試の結果に対してナーバスにならなければならない時期が来た。昨年度から始まった「大学入試共通テスト」。このテストが、突如として、どのような変化をしていくのかは、今の段階ではデータ不足であり、「分析・解析」をすることは、非常に困難だ。
ただ、自分だけが違う答案用紙が配られるわけではない。条件は、全員一緒。それならば、今まで鍛え上げた実力を、ピュアに発揮できる状態を整えておければ良いのだ。正攻法と王道。最高のスタンダードを維持し、それこそが最良の結果を生み出すということを知っていれば、必ず次のステージへつながっているはずであり、そのステージにおいても、必ず素晴らしいパフォーマンスを発揮できるように成長できるのである。