思考力

逆光の先駆者

冷蔵庫の冷凍室が、完全に豚肉で埋め尽くされてしまったので、昨晩、寝る前に、豚肉を炒めて焼肉のタレをかけて腹に入れた。解凍もしないで、お湯につけて火を通し、かなり火が通ったところで腹へ流し込む。やはり、特産品の肉とあって美味。解凍しながら溶けていく肉の塊から、いかにも「豚」という感じの獣臭が充満し、食べ終わったらすぐに眠りについた。しかしながら、晩餐会はここでは終わらなかった。

夜中に、とんでもない腹痛が生じ、しかもヨーグルトの時とは比較にならないほど、下から大爆発。もはや、眠るという行為は、死を意味するのではないかというほど。就寝前に食べたモノといえば、例の「ケモノ」であるから、肉を殺生するということの罪深さを知った。今、無水調理鍋のタイマーが鳴ったので、シチューの素を入れて仕上げ、そのまま冷蔵庫に入れた。さすがに、豚肉は入れなかった。この野菜も、「返礼品」なのだけれども、もはや自分一人で消化できるほどの量ではなく、どんどん品質や鮮度が下がっていくことが分かる。もっぱら最近では、外食をすることもなく、常に冷蔵庫のストックと調理法を考えているので、やはり住民税の先払いというのは、賢いお金の使い方だと思う。

膝が痛んでいた。さすがに毎日欠かさずスケボーを蹴り込んでいれば、膝へのダメージは蓄積するので、けっこう間は空いてしまったけれど、整形外科で、注射とリハビリを受けてきた。でも、さすが名医の元とあって、膝、腰、股関節、首のリハビリから、膝の注射を受け終わって、病院を出られたのは、3時間ほど経過していた。午前の診療時間が終わり、すでに午後の診察の患者がちらほら顔を出していたので、いかに人気の病院かがよく分かった。時間がかかるとはいえ、断念せざるを得なかったスケボーとサーフィンの可能性を復活させてくれ、自室でのストレッチやヨガなどのリハビリも積極的になれるので、このような修行のような待ち時間も、なんとか耐えられそうだ。仮に、現代では欠かすことができない「スマホ」という魔法のアイテムが存在していなかったら、我先に治療を受けるべく、とんでもない小競り合いが起こってしまいそうである。やはり、スティーブ・ジョブズは偉大だ。

海の行き帰りや、北上するときの通り道に通っていた、あまり人気のないサーフショップが気になっていて、今日、初めて店に入ってみた。やはり、サーフボードが並んでいる空間に、興奮の気持ちを昂らせていたのだけれど、やはりどうしても自分の中で、改めてサーフボード とウェットスーツを手に入れて、海の中に入っていくという決断ができなかった。買う気はない、いわば冷やかしのような感じになってしまったのだけれども、自分の中での波乗りライフというものがあったとして、もうその舞台に上がることはないのだと、再確認してしまったようだった。

ただ、スケボーは違う。日増しに気持ちも上がっていき、板の角度の深さを増すために、三本の板を乗り比べ、体重を欠ける場所、人間でいえば「ツボ」を探し続けている。YouTubeを観ていても、もはや参考になる動画を探すのが難しいくらいになってしまった。もちろん、自分のライディング動画を見たこともないから、一体自分がどんなヘンテコリンなスケートをしているのかはわからないのだけれども、画面の中で動いている人物のライディングは、観ていてイライラするほど軟弱な動画にしか感じられなくなった。

世間一般で通説として教えられている動作とは、全く逆の動きで練習している。詳しくは、「思考力養成予備校」 の紹介動画を観てもらいたいのだけれども、通説と実際の動きには、解離している部分が多くあり、それがついには、真逆の動きだったりする。かつて、太陽が地球の周りを回っていると信じられていたのだけれども、今ではそんなことを言う人は、よっぽどの知識が足りていないか、むしろ、何も知識が入っていないデフォルトの状態なのかもしれない。だからこそ、常識を疑ってみるのだ。そこに、実際の動きとまさに正反対の部分があるのであれば、そこには間違いなく「ブルーオーシャン」が拡がっていて、そこには新しい可能性が満ち満ちている。それに気づき、それを継続できつものなのであれば、その人は、「パイオニア」として、周囲から指示を受ける。だから、新しい時代には、逆風という正反対の「遠心力」が必要なのだ。

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