信じられぬような爆音で叩き起こされた。夜中の3時過ぎ。草木も眠る丑満時と言って良いほどの時間だ。ガシャーンという音がして、おおよそベランダの物干し竿が地面に落っこちたのか、何かが二階から落っこちてきたのか分からないような凄い音。分からない。まさか、玄関で人が倒れているのかもしれないと、今まで一度も使ったことがない玄関チェーンをした状態で、玄関を開けてみたが、そこにも異常はない。
ちょうど、トイレに起きて意識はあった状態だったので心臓への負担は少なくて済んだが、仮にこれがレム睡眠の時だったらどうなっていただろう。原因を究明した結果、最近買った100円ショップの吸盤タイプのコップかけが、壁から剥がれ落ちたのが問題だったようだ。それしか要因が見つからなかったし、幻聴とも考えられぬ爆音。ただ、やはりコップがシンクに落ちた程度で、くっきり目が醒めるような音が出るのであろうか。
一気に過去のトラウマが蘇る。私が授業をし、まさに「ゾーン」に入って集中力が高まっている最中に、私を心から嫌っている生徒が、教室のドアが壊れんばかりの勢いで、遅刻して入ってきたこと。それに対して、文句のひとつも言えなかった自分。最近のトラウマのワースト1位は、この事件であり、大きな音といえば、この時の心臓の止まる音であると国名に思い出してしまった。この深夜の皆が根鈴待っている状態での信じられない爆音は、、非常に不愉快なアクシデントだ。本当に不幸中の幸いが、深い眠りの時に発生した突発的な爆音ではなかったということだ。
100円ショップの商品。安物買いの銭失いにならぬよう心がけていたし、まさか吸盤から物が落っこち、それがあんな轟音を立てるなど予想だにしなかった。この記事を書きながら、本当にコップが落ちた音だったのかと疑問に感じるほどだ。夏の短い夜の日没の暗闇の中で起こった怪奇現象。やはり、もう吸盤タイプの物に、落下して大きな音が出る可能性がある物を乗っけることは控えよう。無料の勉強代としては明らかにショックが大きいが、やはりひとつ学習した便利グッツとの付き合い方だと思って、自分な中で吸収しておきたいと思った。