思考力

猿の宴会

土曜日あたりから具合が悪くなり、月曜日には受診をしようと思って、日曜日はTOKYOへ泊まることとした。なにやら日本語でクドクド説明するのも面倒なので、とにかく日曜を挟んで月曜日に、カウンセリングと薬の追加及び変更を、主治医に相談したかった。とはいえ、私の20年以上信頼している多くの患者を診察している医師なので、月曜日の予約診察ができないということも薄々は気づいていた。ただ、それを百も承知の上で身も心も苦しい状況にあった。

2月としては「19度近く」まで気温が上がった昨日。やはり、人混みをかき分けて動かなくなるスクランブル交差点などを利用すれば、汗でびっしょりになり、喫茶店で時間を潰そうとも、シャツからの不快感を拭えない。さらに悲惨なことに、私は、午前3時に起きていて、始発が出る頃には家を出ていた訳だから、この檻から開放された欲望まみれの虎たちをかき分ける気力さえも、どんどん失われていく。こんな時も、やはり、もっと近くに家があり、急な体調の変化があったときのために、苦痛のない距離への引越しを考えないわけにはいかない。

宿泊する場所は、ラブホテル。いつも、入る時には緊張する。今回、泊まりやすそうな宿を見つけ、「STAY」のボタンを押したら、ブザー音と共に画面が暗くなってしまった。なんでも、そのホテルは2名様以上ではないと受け付けてくれないそうだ。ホテル街として有名な渋谷の集団交尾をするような場所で、やはり一匹狼はダメなのだ。そうすると、今までラブホテルで一人夜を明かした体験は何だったのだろうか。きっと夢だったのだろう。

雑踏の中、歩く。もう、マスクを外して大騒ぎをしている若者。少し気が早いとは思いつつも、逆マスク警察になって仕返しをされても困る。渋谷の街並みでは、皆、驚くほど綺麗で顔立ちが良くて、スタイル抜群であった。男性は、首や手の甲やらに、墨が入っているような、少々近寄りがたい人もいた。この歳になってくると、若者が全て同じように見えたり、若者に恐怖を感じたりしてしまうようだ。今日も、朝5時頃には目が覚めてしまっている。ベタついていた身体を風呂で流す。果たして、今日の体調はどうなるだろうか。訳の分からない「あべこべ」な行為をとるとするのなら、今日も渋谷に行って、受診かかどうかを聞くのも良いのかもしれない。いや、悪いな。

-思考力