思考力

揺れる治療

今、この記事を書こうとしてパソコンを立ち上げ、メールを開いてみたところ、「危険度D」という診断結果が出ていた。”A〜E”まである診断なのだが、要改善必至のようだ。特に、何らかの打開策を試みようとは思わないのだけれども、いつの間に過去のサイトが消滅して、今まで書き上げてきた記事が、全てブラックアウトすることは避けたい。確か、年末に立ち上げたサイトだったと思うが、もう、3年経過したはずだ。記事も、ほぼ毎日アップしているので、単純計算で、1,000記事超えているのだから、やはり3年で正しい。もはや、歯磨きのような状態のブログ作成だ。書かない時は、何か胸が騒ぐし、別に日々のハプニングを探しているわけではないけれども、こうやってキーボードを弾いていれば、日々移り変わる心情を、多少は読み取れるようにもなる。この継続は、まさに「力」だ。

昨日、初診で整形外科に行った。朝からの受診で、夕方の東京での歯医者の予約には、十分間に合う時間配分だった。しかしながら、まさに溢れんばかりの人人人。噂には聞いていた人気の病院だったのだけれども、これは、コロナの時だったら、どう考えても「三密」。どうやって、あの危機を抜け出したのだろうか。さすがに、この人の数には度肝を抜かされ、あまりすることはないのだけれども、隣の人に、「毎回こんなに混むのですか?」と訊けば、「混みますけれど、今日は年金の支給日だから一層混んでいますね」という回答を得た。これは、大きく頷ける盲点であった。

時間は、ゆうに昼を回り、医者と問診できたのは、昼過ぎだから、最初のレントゲンを撮影した段階で、すでに時間はない。そそくさと事情を話し、次の日に再度来院する旨を伝え、東京へ飛ぶように向かった。まさに、ここでは言えないような運転と、物理的にも時間的にもありえないようなタイミングで、最寄りの駅に転がり込むことができた。仮に、あと2分遅かったら遅刻だった。外房から東京へ向かう際には、一本違うだけで、その時間の余波というのは、30分単位で違ってくる。あの運転は、セーフだったのかアウトだったのか、少々頭を捻ってしまいそうだが、とりあえず帰りの電車は優雅に特急に乗って帰宅できた。仮に、遅刻してしまったのであれば、予約の取り直しと、再度東京へ行く運賃もかかってしまうのだから、特急券など鼻紙のようなものだ。

そして、今日、再度受診したのだけれど、もはやセンター街を超えるような人混み。座ることはもちろん、立つことさえままならない。車の中で待つというワザもあるそうだけれど、仮に名前を呼ばれていたら、一番最後に回されるという「ありがち」なシステムだった。東京から出てきて以来、このような混雑する病院にかかったことはなかったし、首の牽引や腰の牽引、電気やらベッドやらの治療器具がずらりと並んだ処置室はお目にかかれなかった。

もちろん、お得意さんばかりでもあり、まさに助手さんとの会話も弾んでいる「ありがち」な光景。テキパキと流れ作業で、全くの無駄がない。最近では、腰を牽引されながら、首をけん引されながら、いろいろな治療をされながら、スマホを眺めている患者も多くいた。でも、高齢者にその傾向はあまりなく、まさにデジタル格差とか、スマホネイティブなんて言えるような世代間とのギャップを観て取れた。やはり、自分としては治療中だし、さらに幹部がどのように伸びているのかを知りたかったこともあり、軽い瞑想をしていた。「膝腰首股関節」と、もはや高齢に近づいている中年が、これから時代の波に追い越されてしまう日がやってくるのかと思うと、結構寂しかった。

そのままいつものように海岸へ行き、スケボーを蹴る。やはり、とても気持ちが良い。運転中のフラッシュバックはひどく、もはや取り返しのつかないところまで来てしまったのだと認めざるをえないのだけれども、コンクリートの波の上で軌跡を描くときには、自分の中で身体と板の傾きしか考えられなくなるし、それでもう十分だとも思っている。もう、それ以上でもそれ以下でもない。流れゆく風の中で、時間も自分も動いている。それさえ体感できるのであれば、十分に生きている感覚を得られる。それならば、もう自分が必要とするものは、虚栄心ではなく、自己克服でもない、安定した心身のバランスなのだと思う。それは、生活リズムにおいても、食生活においてもだ。

今日の診察で、実際に自分でできる治療の一つに、「貧乏ゆすり」という治療があった。あまりにも拍子抜けする治療というか対処療法というかなんというか、呆気にとられていたら、ナースが「クスリ」と笑った。貧乏ゆすりをしないのではなく「する」という治療。今、貧乏ゆすりをしながらキーボードを打っているのだが、やはりなれない行為なので、タイピングのミスも多い。でも、それが普通になるのであれば、身体が慣れてきたということなのだから、回復に一歩近づけるということでもある。寝る前に、ストレッチと瞑想をするようになった。受け身の治療ではダメだ。自分から積極的に治療をするという、まさに「前向き」な姿勢をキープしていこうと思う。

-思考力