思考力

たかいたかい

いやはや、今日は何とも「高さ」を感じずにはいられぬ日であった。月一回、若者の街「東京SHIBUYA」に行くのだが、何とも高い。コロナ禍で、周囲と差は無く私もマスク。これまたSHIBUYAで購入した芸能人御用達の眼鏡をかけて、20年以上前にセンター街がスラム街化していて、全員がスラムダンクの三井寿の更生前の髪型。そのさらに前の時代では、金八先生と揶揄されていた髪型が爆発的にヒットし、今となってはボロ雑巾にしか見えない10万越えのvintageデニムを腰で履いていた私は、やはりSHIBUYAに来ると若返る。なんせ、帽子を深くかぶって芸能人メガネをかけ、20年以上前のセンター街の恐竜の化石としてのプライドで歩いているのだから。クリーニング店のスタッフもナースも、私に敬語を遣わない。これはこれで、私にとっては非常に嬉しいことなのだ。

今や、センター街には吸い殻どころか灰皿もない。強引な客引きはすぐに通報される。いやはや、時代は流れたものだ。1ヶ月ごとに建物がどんどん背丈を増した。高い高い。昨日のBlog記事で書いたように、私は自他ともに認めるセッカチ者であり、待ち合わせ場所には数時間前にいなければ気が済まない。チーマー君たちがタバコの箱を手に持ってイライラしていたのは恐竜の化石の話であり、今はスマートフォンという20年前には考えられない箱を現代人は指で撫でている。セッカチな私にとっての最高の暇潰しのiPhoneがなかったら私はどのような人生を送っていたのだろう。スティーブジョブス様様だ。ものの10年前のゲンダイジンは、貝殻がパカっと口を開けるモノのボタンを親指でカチカチしていた。そういえば、ポケベルのチェーンがビンテージジーンズのフロントポケットに引っかかっていることが、スラムダンク世代の最高のステータスであった。フムフム、若者のステータスの高さも変化したものだ。高い高い。

スラムダンク全盛期の一番モテるサーフィンという趣味に世界に飛び込み、取り憑かれ、魅了され、離れられなくなった1人である私は、その代償として月に一回、高く飛び上がるほどではないにしろ痛いヒアルロン酸注射を受けなければならない。この注射の治療費も、積み重なれば高い高い。

膝に負担を掛けていた私のお腹周りの中性脂肪を、毎日の日課としてやらないとムズムズする歯磨き状態の【インドボード】が、8キロもの数字をゆらゆらと削ぎ落としてくれた。3ヶ月という期間で考えたら、高い高い驚愕の速度でお腹の肉が消えてくれた。膝の主治医が、「頑張ったね。身長からするとあと5キロがんばろう」と敬語なしで言ってくれるのだから、見た目の服装だけ若い、相当な「肥満中年太り波乗者」なのだったのであろう。

東京の待ち合わせのストレスを軽減させる為、先月は、待ち合わせ日の前日に、知る人ぞ知る渋谷の円山町の“宿“に“独り”で宿泊して前乗りをすることで、翌日の朝の予定時刻に予定を終わらせることができた。そして、コロナ禍で経済をクルクル回している政府の流れを受けるために“GOtoTRAVEL”を利用して、このBlogは一般人が宿泊するのを躊躇う高い高い価格の一流ビジネスホテルで書かれている。先月の円山町の独りの宿泊が“野宿“に感じられるほどの快適空間だ。

そのホテルの窓の外を見ると向かいのビルの高い高いところにボーリングのピンがくっついている建物があり、その隣のビルのカラオケBOXで、十八番の中森明菜のDESIREを検索したら、何とも本人映像があり高い高~い声で唄わせていただいた。その後は、1人で何の気兼ねもなく超マイナーな曲を思う存分歌わせていただいた。最近のカラオケボックスは、コロナの影響で客足が遠のいていると聞いたが、その有り余るスペースをテレワークのボックス仕様にする動きがあった。日本人の発想の豊かさと切り替えの早さには脱帽する。もっと他文化を柔軟に取り入れる国土があれば、その勤勉さを見方に素晴らしい成果を果たせる人種が集まっている国だと思う。電気自動車の開発も、もっと積極的に前に出て欲しかった。

来月は耳栓を持ってカラオケBOXで歌いながらBlogを書こう。予行練習としてカラオケBOXのWi-Fiを拝借してYouTubeをアップしたら、高い高い高速スピードでアップロードが完了した。地元のコンビニのWi-Fiとは桁が違う。まぁ、駐車場でWi-Fiを拝借しているのだから比較するのは失礼と言える。

いやはや。こんなに贅沢な暮らしをしていては「貯める力」が下がってしまう。入りかけた鮨屋の扉に手をかけることを諦め、蕎麦屋でカレー蕎麦を食べてきた。頭が高い高いになってはいけない。実るほど頭を垂れる予備校代表でなければならない。

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