思考力

ザルから落下しないための関数の学習

自然に目が覚めたというべきか、今朝は7時頃に目が覚めたようだ。自分で淹れたコーヒーが、完全に冷えていて、Macから流れるBGMが、”Relaxing Rainy Jazz”であった。なるほど、ここから明らかなることは、一度覚醒しつつも、強烈な眠気に耐えられず、「二度寝」の誘惑に負けたことが、容易にうかがえる。現在、午後1時過ぎ。脳を活性化させるクラシック音楽をかけて、「α波」を出し、集中力アップでMacのキーボードを叩いている。脳が、二度寝の効果で完全復活したのだろう。タイピングのミスも少ない。

これだけ長く眠ってしまうのは、前回変更した「眠り薬」が原因というよりも、やはり、連日の釣りからくる疲労が、大半の理由であると思われる。ただ、大きく時差ボケをしない限り、気分の波長が大きくブレることはないので、自分的には問題ない。そして、今はフリーランスなので、わけのわからぬ理不尽な上司からのパワハラなどの外的要因で、脳の波長がバグって、心がヤバイ状態に吸い込まれることもない。そう考えれば、別に釣果などは度外視して、釣り糸を垂らしながら、碧空のもとでロマンチックなことを考えているのは、下手な精神安定剤や抗うつ剤よりも効果がある。これは、最近の科学的にも、十分に証明されたことでもある。

ただ、燃費の悪い私の車も、すぐにバテて「ガソリンくれ」と訴えてくる。昨日、やっと赤字解消になった私の預金残高を知って、私におねだりをしているのか、私の浪費癖にエンジンブレーキをかけてくれているのかは分からないが、気分転換とブログのネタになっている「フィッシング」に連れて行ってくれる大切な相棒でもあるのだから、優しく付き合ってあげなければなるまい。

今日は金曜日。普通の会社員にとっては、週末の疲労回復に向けて、仕事にスパートをかけている頃だ。しかも、新入社員や、新入学生にとっては、出会うこと起こること全てが新鮮で、良くも悪くも「疲れ」が強かった1週間だったと思う。新しい環境には、新しい上司や先輩がいるわけで、そこでのコミュニケーションを円滑にすることが、今後の自分のポジションに大きな影響を与えることになる。誰でも簡単にプロの妙技を身につけられるはずはなく、必ず、下積みや基礎的な努力を経験していく。

新しい環境で、成果を出す人材になるためには、その下積みの時期に、瞬発的な「すごい効果」を実感したり、一気に実力を発揮できることはないと自覚しておくことが大切だ。今、サーフィン界で、世界で活躍している日本人プロサーファーの活躍が、大きくクローズアップされている。そのような優れた人材であっても、恵まれた才能を十分に発揮するための基盤を、長い期間継続しつつ、普通の人の何倍も固めたから成果が出たのである。

到達点と今の実力を逆算して努力することは、とても重要である。ただ、その「計算」ばかりをして、それに伴う努力をしない人が多いのも事実。そして、超一流の人材として最高の結果を出せるのは、ほんの一握りの人材であり、そのような逸材は、努力を放棄した人が続々と出てくる中、それでも生き残った者である。そして、ふるいかけられる「ザル」の目が大きく、「ザル」そのものの収容面積が大きいステージで生き残ることで、その人の成し遂げた価値の希少性が上がるのだ。

では、そのような希少性の高い人材になる為にはどうしたらいいのだろうか。いろいろな要素がある中で、やはり欠かせない要素の一つに、「習慣」が挙げられる。「継続は力なり」という諺は有名だが、「三日坊主」という四字熟語も有名だ。日常的に使用される頻度としては、やはり「後者」の方が多く遣われると、私は感じる。ただ、「意思が弱いから」という理由は、いささかピントが合っていない。私が指導した多くの教え子たちの中で、「学習習慣」を身につけ、大きな成果を得られた学生は、共通して理解していることがある。

それは、真の実力を得て結果が出るまでには、一定の時間がかかり、その実力の上がり方は、「指数関数」的に上がるのだという事実を認識しているということだ。初動からある程度の期間に、あせって数字が出ないことを危惧し、指導者の教えが自分の努力の足かせになっていると考えてしまい、歯向かって学習をしてしまうか、指導者の教えと、それに基づいた問題演習を両立できるか。この両者の考えの違いは、後の成績向上への差が大きく現れる重要な分岐点となる。極論すると、出だしで焦ったら、その時点で「負け戦」の方向へ独り歩きすることになりかねない。これは、集団指導では、どうしても避けられない分岐点が生じてしまうジレンマの部分である。私から見たら、明らかに負のベクトルへ進んでいて、半年程度経って結果が伴わず、もがき苦しむことが、まさに今の時期の春期講習が終わった4月中旬あたりの生徒の学習姿勢で分かってしまうのだ。

明治時代から変化のない、個々の実力やニーズを考えない、日本の悪しき伝統の教育が、この「コロナ禍」で、大きな変化を強いられている。オンラインでの学習でなければ、感染拡大の火種を撒き散らす危険性があるので、「ステイホーム」での学習に柔軟に切り替えなければならない。そして、欧米諸国では、すでに定着化していたタブレットとタッチペンでの授業ができず、教育後進国日本では、そちらに移行することに完全に遅れをとってしまった。

先日、東京の喫茶店で、二人の大学生の会話が耳に入ってきたのだが、今の大学生の時間割では、「1限は家だけど、午後は対面だよね」というような「ハイブリッド学習スタイル」になっているようだ。二人とも、コンパクトなノートパソコンを巧みに操りながら、勉強していた。私の学生時代では考えられない。「電子辞書」を持っていることが、お金持ちのステータスだったような時代だったのだから。

喫茶店の場所から、おそらく日本で最も人気のある私立大学だと思われたが、果たして、そのような名門大学が、今後の大学の授業をどのように進めていくのかは、とても興味がある。そして、そのような名門有名大学を志す受験生が、どのようなシステム塾を選んでいくのかも、非常に興味がある。少なくとも、千葉の「黒カンパニー」のような、「5教科ワンセット」を強制してくるような塾は、オワコン。そして、リモートでタブレットとタッチペンを駆使した学習環境が整っている塾が生き残ることは、確実である。

最後に、思考力養成予備校代表の私は、本日から、再び、大学受験専門の塾のオンライン講師として、東京で4年3ヶ月務めていた塾で再デビューすることになりました。ご報告まで。

 

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