思考力

脳を捻る

 

『脳を鍛えるには運動しかない!最新脳科学でわかった脳細胞の増やし方』というハーバード大学の医学部のドクターが書いた書籍があり、運動によって脳細胞の活性化を促すという、最新の科学的データに基づく内容の論文をもとにまとめられている。最近のビジネスパーソンや芸能人など、才能があったり、仕事ができたりする人たちが、こぞって「筋トレ」をしている。昔の金持ちは、割腹よくドッシリと構えた状態で、葉巻を咥えてワイングラスを傾け、札束を見てニヤニヤしているイメージがあった。しかし時は経ち、お腹のお肉のダブ付きは、健康管理すらできない「仕事ができない者」と判断される傾向があり、今では、シックスパックの高額納税者が多数派となってきている。

ただ、この本では、無酸素筋トレ運動よりも、多少息が上がる有酸素運動が推奨されている。専門家ではない私が、医学的なことを無責任に言う訳にはいかないので、簡略化して解説すると、軽い有酸素運動をすることで脳に血流が回り、脳内で分泌された物質が脳の成長を促進させ、脳が成長するという結果が出たのだ。これは、アンチエイジングばかりではなく、12歳までで脳の発達が止まってしまうという絶望的な事実を、少しは覆してくれるのではないだろうか。もちろん、昨晩に得たその書籍の情報を頼りに、最近喰らった「魔女の一撃」で溜まった鬱屈とした気分を解消するため、スケボーを蹴って、近所をグルグルと散歩してみた。百聞は一見に如かず。百見は一体験に如かず。早速実践開始だ。

いやはや、プラシーボ効果もあるのだろうが、やはり情報を仕入れてホヤホヤの状態で実践する運動は、格別だった。転倒する危険性が少ない、太いタイヤを履かせた、私のスーパーカスタムスケボーで近所を滑走する。無理に身体を動かせば「魔女のタタリ」が再び襲来するので、ゆるぅ〜りと伸びるような軌跡を描いて家路についた。素晴らしい。この後、さらにブログが書けた。そして、このブログは本日3本目。予想に違わぬ「スケボー」のお陰だ。ちなみに、現在、キーボードのタイピングミスがかなり多いということを伏線にしておくので、この続きを読んでもらいたい。

 

ブログ2本に、YouTubeのアップロードも終わり、その報告ツイートも終わったので、本日の課題はクリア。しかも、クオリティーも良く、Googleアドセンスからの収入金額も予想を上回っている。Twitterに、スクリーンショットで収益結果を画像で自慢していたのだが、これがGoogle先生に見つかると、最悪の場合、収益没収のち退学となることが判明。Google先生の傘下にあるYouTuberが、具体的に収益の数字を言えないのだから、やはり当然だ。早めに知って良かった。慌てて削除。やることはやったので、気がかりなことは片隅に置き、次のプランを考える。こうなってくると、疲れを癒しに温泉へ気持ちが向く。都心の方は「温泉」と聞くと一苦労かかるとイメージしがちだが、外房千葉ニーズにとって、温泉は買い物範囲内の距離にそびえ立っている。会員書を作りつつも、コロナの影響で全く使えていなかったので、平日の空いた時間に、しっかりと安全に配慮することを胸に、リゾートスパへ車を走らせた。

あえてカースラジオもスマホもセットせず、風切り音のみでドライブ。情報を仕入れなければならないという拘束感や焦燥感とは無縁の世界に入れ、ますます気持ちがいい。「サウナのち冷水のちサウナのち冷水のち………後々」の溶けるようなセットを7回は繰り返そう。塩サウナも泡風呂も露天風呂も。家のガス代を気にした入浴ではできない贅沢を、心ゆくまで堪能しようと意気揚々。こんな快適な状態になれたのは、スケボーという私にとって「魔法のじゅうたん」のようなアイテムのおかげだ。これは、海外の駐車場でもやらなければ、失礼だ。先日、腰に一撃を喰らわせた魔女の気配もしなかったので、その温泉施設から車で2分の「プライベート海岸」のようなビーチに到着。海のコンディションは、小春日和の小波。ユラユラとロングボードでサーファーが3人で貸し切り状態だった。もちろん、私だってコンクリートサーフィンで優雅に海を満喫すべく、相棒スケートボード3本を車から出した。3本とも、なかなか相手にしてあげられていない日々が続いていたので、車の中でさぞかし不安だっただろう。今日、一緒に思いっきり散歩してあげなければ。

朝のゆったりボードで、腰の痛みがないことを確認済み。やはり海岸でも問題ない。残りの2台も「インドボード」の上で歯磨きができる状態の私のバランス感覚なら、いつも以上に快調に進んでいく。常日頃、家の床に立っている時は、インドボードに乗っている時間の方が多い状態なので、体幹が信じられないほど安定していた。取っ替え引っ替え「3人」と遊んであげる。身体はひとつなので、3人同時に遊んであげられないのが口惜しかった。それにしても素晴らしい。間違いなく脳細胞が活性化している。仮に、活性化していなくとも、昔の記憶を回想できているのは間違いないのだから、昨晩得た書籍のデータ情報の信憑性はマックスだ。少なくとも「次の瞬間」までは、私の気持ちは海に浮いている3人のサーファーより浮いていたはず。

 

そして到来した次の瞬間、一番「ヤンチャな相棒」を、フル加速で走らせようと「チーター」のように前傾した途端に、長い間クルマに置き去りにされた恨みだったのか、はたまた思春期の中学生のような反抗期なのか、ヤンチャボードは後ろに飛び、私は人生で一度も経験したことがない転び方をした。人間が転倒するときには、顔面を守るために手のひらで地面を受けるはずだが、ヤンチャ君のイタズラの速度は半端ではなかったようで、人間の反射神経が追いつかない状態で、手の甲で転倒した際の着地を支えていたのだ。撮影していなかったことが悔やまれるが、全く伸びない私のYouTubeチャンネルに、その転倒動画をアップできたら確実にバズる。どれほど強い衝撃だったのかと言えば、私が若い頃、アイスホッケーの棒で打ち叩いても全く壊れない宣伝で一躍世界的地位を手にした「Gショック」と同じくらいの強度を持つはずの、サーファー用の耐久性のある時計の盤面が傷だらけになって、一部の文字が見えない状態なのだ。中身は無事だったようだが、全ての文字が確認できてはいないので確証はできない。ただ、普通の転び方ではないことは、確実に、かつ容易に想像できよう。

 

スケーターは、転んだ場合には、激痛であっても少し微笑む程度でクールでいなければならず、周囲は笑ってあげるというのが暗黙のルールなのだが、周りにギャラリーがいなかったので、すぐさま車に戻り、手首を押さえてのたうち回った。こんな捻挫ホヤホヤの状態で、手首を捻って温泉の更衣室で着替えることすらできない。ロッカーの鍵なんて、さっき手首を捻っているのだから、もう捻らなくて十分だ。そもそも、出血している手の甲に、塩サウナの塩などが塗り込まれたら、魔女の一撃よりも酷い痛みで飛び上がる状態だった。ニワトリが先か、卵が先か。いや、そんな問題ではない。本末転倒。なかなかうまく表現できずとも「転倒」が原因で、目的の温泉に入る癒しの時間を諦めざるを得なかった。

しゃぶしゃぶ連続記録が、また途絶えた。仕方あるまい。皿が持てないのだから。ただ、これを言い訳にして、お持ち帰り半額のピザを喰らって、原始時代からの食欲の本能を刺激するコテコテの炭水化物で、活性化している脳内に、たっぷりと脂質糖質アドレナリンを垂れ流しにしておいた。現在、ブロガーとも言えない、趣味で物を書いている存在の私だが、年始から毎日ブログ更新しているわけで、こんな左手でキーボードを叩けるのか不安だったが、使い古した靴下の指先をハサミで切って、氷を内蔵した状態でガムテープで固定している。実質費用0円。最近発表された某会社のスマホの新プランが実質0円だが、実はその会社全体のシステムをジワジワと目上げして、新規顧客参入を考え、最終的なトータル金額で利益を出す作戦できているという情報を入手したのだが、私の実質0円の治療法は、とりあえずキーボードを叩けるだけの痛みなので、問題無いこととしよう。そして、手首はスケボーでは使わないので、明日も「おとなしい相棒」とともに、近所のクルージングに行く予定だ。

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