思考力

笑顔の素振り

第一印象は、自分を語る上で、非常に重要となる。第一印象は、その後の付き合いに、大きな影響を与えるというのは、とても有名な話であり、私自身も極めて同じように思う。HSPなんていう言葉が、もしかすると当たり前に遣われるような時代に入ると、ますます第一印象の重要性というのは、大きく問われることになろう。また、先天的に自分の性格というものは変化する面も多く、潜在意識として根強く自分の性格というものが影響しているのであれば、それを変革させることも難しいことと言える。

私は、大の人見知りであり、初対面の人と話をする時に、声が震えるほどの緊張感を覚えることさえある。もっといえば、普段、とても馴染みがある人とでさえ、急に何かを意識してしまい、口ごもってしまう事さえある。おそらく、それは自分の持っている心の波の波長に依存することが大きいのだが、やはりそのような波長がぴったり合うように、最近、私は強く意識的に日々を過ごしている。やはり、「全ての悩みは人間関係から生じる」というアドラー心理学に基づいた考え方や、仏教で言う「因果応報」の考え方を採り入れるのであれば、人との関わりにおいて、人生を好転させたいというのが、世の常であろう。

こう考えると、第一印象である最初の表情作りは「1番の鬼門」であり、そこを軽快に抜けるのは非常に難しい。満面の笑みで、初対面の人と挨拶ができれば、どれほど楽かを常に痛感している。ただ、この最難関の突破口を、私はコロナの追い風を受けて克服できつつある。引きつった笑顔であれ、目を三日月のようにし、少し大きな声で挨拶をすれば、大抵のピンチは凌げる。なにぶん、顔が引きつっていようが、顔はマスクで覆われているわけだから、余程、大きなミスをしていたり、大幅に遅刻さえしていなければ、相手は怒りを買うことはまずない。あまり縁起のいい表現ではないが、コロナ に救われたと思える瞬間である。

傷つくことや、恥をかくことに強い恐怖を感じる。もちろん誰だってそんなものだと思う。ただ、それに対して過剰なまでに反応してしまう自分としては、まずマスクをして笑顔の「素振り」を、アフターコロナまで継続し、世界中が晴れてコロナから抜け出せたときに、満面の笑みを配れるような自分でありたいと心から思う。

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