思考力

食欲旺盛な赤いカエル

眠っている間には、何が起こっているのだろうか。今朝、目が醒めると、アーモンドがリビングのテーブルの下に散乱していた。これは、もはや定番になってきているのだが、昨晩から今日にかけてのアーモンドを食べた記憶が、完全に「ゼロ」なのだ。いわゆる「夢遊病」。とうとうここまできたか。前回処方された「眠り薬」は、何やら「レトロ」なモノであり、それを服用し出してから、謎の寒気に襲われるようになった。また、寝つきの悪さや早朝覚醒は、コアラマットレスが原因ではなく、変更された「それ」によるものが大きいのかもしれない。いや、きっとそうだ。

今朝は、「ヒップホップジャズ」なる曲を、ブログ作成のBGMに選曲したら、「カチカチカチ」というシンバルの音が耳障りで、朝に聴くには最適な「ボサノヴァ」に切り替えた。スムーズなカフェのジャズが朝には心地良く、ピアノも目立たぬよう音に溶け込んでいる。ピアノが耳障りなジャズは好みではないが、今日のボサノヴァは、滑らかなピアノの音が全体の曲調にマッチしている。

ドリーミングルームとして選んだ和室に、「コアラマットレス 」を直置きにし、朝の5時には目が覚めた。真昼間ではないことに感謝する。最近起こったトラブルであっても、とりあえず睡眠によって心の平安を取り戻せたようで、今朝の雀のチュンチュんというさえずりが心地いい。アーモンドがリビングに散乱していたとはいえ、十分深く眠り、疲労回復したのだと言える。

中学を卒業したあたりに見つけた、高台にある広い公園。ドラマの撮影などでも、しばしば使用される見晴らしの良い立地にあり、そこでぼんやりとタバコを燻らせながら、夕焼けが夜に挿し変わったり、真夜中に星を見つけたりしていた。特に、冬は気持ちが良い。誰もいない貸切の公園。大袈裟にいえば、誰もいない海外の極上の波と大自然を独り占めにできたような気分に浸っていた。当時、つるんでいた友人とは、くだらない話ばかりではなく、真剣に互いの人生を語り合ったものだ。

ある日の夜のこと。そんな公園が、真夜中に大勢の人だかりになっていたことがあった。その公園の下を流れる川は、全国屈指の桜の名所で、このコロナ禍であっても「密」は避けられないほどの有名スポットだ。その川の急な坂道を昇った公園に、多くの人だかりがある。皆が空を見上げ、ときに歓声が上がっていた。見上げれば、夢のような流星が流れていた。やはり、こんな時には「願い事」をしてしまうのが人情というもので、私も何かを必死に願ったが、その「何か」を、今ではもう思い出すことはできない。

2021年5月6日は、まさに水瓶座の流星群の流星が観られた日のようだった。坂道の多いことで有名な私の故郷。その青春時代を過ごした公園には、原付バイクを手放したあたりから、めっきり足が遠のいていた。ただ、きっとその日には、多くの人が流星を見に来ていたのだろう。次は、7月末に観測できるようだ。星に願いを。星に秘められたパワーの恩恵を受け取るために、必死に何かを祈り続ける。ただ、実際に「何」かが叶うかどうかではなく、祈ることそのものに価値があるのだと思う。今の私なら、きっと祈るだけの心のゆとりがあるのだという気持ちに感謝するはずだ。

今朝、目覚める前の浅い眠りの状態で、とても鮮明な夢を観た。睡眠がうまくいかない体質で、浅い眠りが多く、夢を見る日は多い。ただ、今朝ほど具体的な輪郭や色やストーリーがある夢を観た日は、なかなか久しぶりであった。その夢のストーリーは割愛するが、小屋に入れられた大きなラクダと、小さなカエルが次のカエルを食べ、後ろのカエルが前方のカエルを食べるたびに、カエルが真っ赤に変色し、私の太腿部にくっついたのだ。私は、とにかく爬虫類のようなベトベトしたものが不得手で、かなりゾッとしたが、太ももの上でピョンピョン跳ねる「赤カエル」は、最初の小さな緑カエルより、かなり大きくなっていた。

目が覚めたら、この不可思議な夢を調べないわけにもいかず、ブログを書く前にググってみた。すると、カエルは金運上昇の前兆であり、赤いカエルに至っては「恋に盲目になる」という。前方のカエルをパクパク食べて大きくなっていくカエルが、赤く変色していくわけだから、宝くじでも当たって、そのままキレイなオネーちゃんに酒を注いでもらった後、散財して終わるというシナリオなのか。今の私は、節約の鬼と化しているので、そんな愚行をすることもなかろう。そういえば、空白の目立つようになった最近の私の手帳のスケジュールに記載されている「打ち合わせ」で、今日、大きなお金が動くかもしれないことは事実。何やら良い予感。宝くじなど買ったら「情弱の極地」の人間に落ちぶれてしまうので、くだらない出費は避けなければならない。

ラクダも「吉夢」になることが多く、運気アップの暗示のようだ。ただ、私の夢に出てきたラクダは、小屋で飼育されていたので、夢占いによると「準備期間」「忍耐」の暗示であった。このような状態のラクダの夢であっても、カエルの夢と同様、悪い夢ではないし「金運」「恋愛運」が上昇の兆しのようだ。無名だった男性が、たったの7年で270億もの大金を手に入れた最新刊が絶賛発売中だが、今日を境に私も大金を手に入れる準備が整ったのだろうか。私には子供がいないので、不登校になった子供がYouTubeでボロ儲けして、私の口座に大金が振り込まれることもない。そんな子供が世間を賑わせているようだが、結局は一時的なブームで終わり、徐々に衰退していく「宝くじ高額当選者」とさほど変わらぬ人生になってしまうのかもしれない。

100年以上読み継がれているマネー本『バビロンの大富豪の教え』には、一発逆転の方法など書かれてはいない。ただ、最短ルートでお金持ちになるためには、お金を寝かせることなく、自ら能動的かつ効率的にお金を動かし、着実に資産を増やしていくことの重要性が説かれている。また、アドラー心理学では、全ての悩みは「対人関係」から生じると主張されている。この二つの名著から考えれば、これからの働き手として重宝される人材というのは、自らの意思で考え、時間をかけて着実に資産を増やし、自分の周りにいるチームメイトとの関係を常に良好にしていくことが何よりも大切だと言える。

一攫千金を夢見たところで、大きく外す確率の方が圧倒的に高い。忍耐強く今ある課題を乗り超え、外敵から資産を守っていれば、ラクダに乗っている私に魅力を感じる美しい赤いカエルのような存在の女性と巡り合えるのかもしれない。今日見た夢は。とても貴重な兆しを暗示してくれたのだ。

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