思考力

煮えあがり、ほくそ笑む。

カップ麺を作る時の3分は長い。少々硬麺でも、フタを開けて混ぜ始める。電子レンジもチンが鳴る前に扉を開けて、少々硬くて冷たい状態でも、調理等を進める。対話をしていても、急いでると話を被せてしまう。待ち合わせには先手先手で待っている。典型的なセッカチな私が、とうとう時期を迎えた。私の住む街が、移住先として威風堂々【最強説】としてGoogleの最新ニュースで取り上げられていた。

勤務期間4年3ヶ月という最長記録でお世話になった塾を後に、人生初の移住先は千葉の今の市街地。母の介護、学習塾の講師、趣味との両立。全てのバランスを取れる移住先として引越し先を千葉に決めた。

ところがどっこい、全くイメージ通りに事は進まない。朝から母の病院の付き添いの後に仕事に行き、フラフラになって布団に崩れ落ちれば、休日にサーフィンなんてやる時間も体力も精神力もない。結局、最初に契約書を交わした塾に頭を下げ、出戻り講師として就任。完全なる厄介な中年非正規雇用としてゴミ扱いで麻雀の捨て牌のように異動宣告を受ける。貯金どころか、公的機関から家賃助成を受けての生活。ストレス解消は波乗りではなく、コンビニ弁当過食。自炊する時間的なゆとりすら取れずに、次の日を迎える。いや、日付はすでに変わっていて万年時差ボケ状態。カラダは常時グッタリとしていた。

待った。待った。いやはや待った。今の自分にとっての最高の友は「時間」。時間を味方につけ、徹底的に細かなプランで資産形成を安定させる。今、やっと手続きが終わった「つみたて投資」は、今後20年の長期プランで運用させる。しっかりと時間に沿って積み立てれば、老後2000万問題だって、結構ラクにクリアできる。節約と節税と正しい知識があれば、アインシュタインが舌を出して笑いながら「複利効果」の右肩上がりの曲線を褒め称えてくれるのだ。

そして、今まさに時代の流れが私を駆り立てる。コロナ禍で都心部が混乱状態でも、千葉のゆったり感はほとんど変化せずに都心部の方々の夢の移住先が、2年半以上前に私が決定した街になる。コロナの“コ”の字も話題に挙がる前にしていた私の予測が、ズバリ的中だ。

セッカチな私の判断は、見つめられている状態では沸騰せずに、ゆったりと流れに沿って生活していたら突如沸騰し始めたのだ。残酷な時の流れの中の水は、待ちに待った今、沸騰した灼熱の温度で激流となった。

-思考力