思考力

来る友の存在

たった2日で決まった車選びだったが、実際には、前の車を手放してから一年以上が経過しているので、それまでに中古車サイトを閲覧していた時間を考慮すると、とても長い時間をかけての選定となった。中古車というのは、安い車になる程、店舗での回転数が早いので、決定するときに車そのものがなければ出会えなくなる。しかも、一点ものであるため、そこには古着のような時間の重なりという偶然の要素も加味されることになる。そう考えると、今回購入したコンパクトカーであっても、やはり自分と時を重ねられた相棒となったわけである。

納車されるまで数週間かかるのだが、それまでは待ち遠しい気持ちが強くなるはずで、実際のところ、昨晩などは車の小物関係の動画やサイトなどを閲覧し続けた。やはり、怒りの感情と嬉しい感情というのは平衡して生じることは稀のようで、最近まで悩まされ続けていた強いトラウマであっても、車との出会いによって、見事に激減してくれた。独りで暗い部屋にうずくまっていたところに、そっと横に素敵な人が座って、私を励ましてくれたような感覚だ。何も大げさに表現しているわけではなく、やはりそのような比喩的な表現でしか言葉では描写できない状態だ。

これで、今のアパートに住み続ける期間が、年単位で延長されたわけだから、この部屋にも改めて感謝の気持ちを捧げたいと思っている。やはり、物というのは、愛着をもっていれば、必ずそこには離れられなくなってしまうような必然性のような糸を感じられるようになるものであり、その気持ちが強くなるほど、自分と物の間にさえ、強いつながりというのが培われていくのだと思う。これは、断捨離を続けていたことで強く感じられたことでもあり、物を減らし続けつつも、新しい物を購入することで、新たに仲間が増えた気持ちになるのと同じ感覚なのだ。

今日は、車庫証明と印鑑証明を取りに警察署と市役所に行く。そこから先のスケジュールは、その時々で考えればいい。そんな自由気ままな生活を送りながら、今後の生活がもっと充実したものになればいいと心から思った。

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