思考力

削ぎ落とすワンマン社長

借金をし、それを埋め合わせるために、様々な物を売った。売ってはいけないと思いつつ、生活をするために必要な資金を調達したり、依存の対象を満足させるための軍資金を得るために多くのアイテムを売却。明らかに軍資金を得る為の消費の方が大きく、売却した金額のほとんどが悪癖へと消えたのだから、自分のお金の管理の甘さをひしひしと感じる。ただ、モノが無くなると、とても嬉しいことも起こる。部屋が、一気に片付くのだ。今、フローリングの使っていない床の面積は、4畳程度はあるだろうか。少なくとも3畳はある。こうなってくると、さらに安い家賃のところへと引っ越したくなる。

仮に、今、引っ越せたとしたら、荷造りは一気に終わる。サーフボードもウェットスーツも、バランス感覚を鍛えるマシーンも、釣具もない。嵩を取る物が無い。私も、セミミニマリストである。ここまで順調にモノを処分できると、普段からの掃除にも身が入る。特に、コロコロをやっているときに、謎の「陰毛」が、コロコロに密着しているのをみると、掃除をしてて良かったなという安堵感が生まれる。こんな些細な日常の幸せも悪くない。そもそも、人間と話す機会がない私にとって、日々のささやかな幸せというのは、物欲では満足させられない幸せに満ち溢れている。

こうやって、物のない生活をしていると、絶対に見栄を張るために買ってはいけない物が見えてくるし、逆に捨てられない物のクオリティーを上げていこうという気持ちにもなる。これを私の人生で考えると、絶対に関わってはいけない会社と、自分のプライドを断捨離してはいけないタイプの組織には、近づかないようにしなければならないということに気づく。もはや、時代は一人で会社を作る時代。それを恐れて手をこまねいていては、そこから先に続く道などたかが知れている。

私は、何があっても将棋の駒のようにはなりたくない。使い捨ての歯車とも言える。あくまでも、意思のある人間として生きていきたい。この考え方を確たるものにするためには、思考力養成予備校での活動をもっと具体的に進めていくべきであると思っている。代表であれば、誰からの指図も受けずに、タスクを完結できるのだから。

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