思考力

ライオンより優先する心

エアコンを含む、電気機器の使用を控えようと思い、昨晩から今朝にかけて、エアコンの温度を4度ほど下げ、雨戸を完全に閉めて、真っ暗な状態で眠った。確かに温まって眠れたのかもしれないけれど、やはりカーテンの下から漏れる日の光がないと、もっと眠っていて良いのではないかと思い、何度も半覚醒の状態から再度寝落ちしてしまっていた。今、正午前とはいえ、なかなかスッキリしない寝起き。空気も冷えていて、暖冬の中での冬らしい感覚になる。新しい保温性抜群のダウンジャケットの出番もあまりないので、今、窓を全開に開けた状態で、エアコンを切って、ダウンジャケットにくるまりながら記事を書いている。

2度目の寝落ちの時だっただろうか、飢えたライオンが3匹の子ライオンを連れて、ヨボヨボになりながら、田舎の住居に入ったところ、気の間にでんぐり返しのまま吊り下がって息を引き取っていた。その顔はかなりリアルで、一生を終えて、子供にも最善の力を与えられたという気持ちも込められた表情のような気がした。目が覚めて、この夢の内容を頼りに、検索サイトで「ライオンが死ぬ夢」を調べてみると、自分にとっての社会的地位が高い人が、その戦線から離脱することを予知するという内容が書かれていた。もし、今の自分にとっての上司が、ブラック企業で関わった悪い上司なのであれば、この上なく嬉しいことだが、死んだライオンに対して「かわいそう」という感情が芽生えてしまったのであれば、それは自分にとって信頼を寄せていた上司のような立場の人が離脱することを予知しているそうだ。

ただ、それはもう、自分にとっては呆れるくらいどうでも良いこととしておきたいし、そもそも会いたくても会えない、自分をこらしめた社員と会えないのだから、苦しかった会社員時代の上司の様子など知る術もない。そもそも、人事が仕事をしていない会社で起きた不祥事に巻き込まれた自分で、それを隠蔽していたような会社で、自分を可愛がってくれていた上司がいたところで、それが離脱しようが解雇されようが、自分からしてみれば、明らかに遠ざけておいた方がいい。下手に、喜んだり妬んだりしたら、ますます自分のトラウマが強くなって、取り返しのつかない方向へと飛び火してしまいそうだ。

人間というのは、皮肉な脳の構造を持つもので、忘れていい問題に関しては、嫉妬深く残るのだけれども、記憶として覚えておかなければならない事柄は、あっさりと忘れてしまうことが多い。昨晩も、自分がデンタルフロスをしたかどうか忘れてしまい、たぶん歯間の汚れを除去したという記憶に委ねるような形で納得した。断捨離の効果が薄れてしまい、モノが増えてきているのが原因かもしれないが、モノを探すことも多くなってしまった。自分ができることと言えば、極力床に置くものだけは減らし、起きてからは、できる限り広いスペースを空けて、ルンバを作動させるくらいだ。

本当は、日本全国で年始に起こってしまった「大震災」と「飛行機事故」について考えを深めていかなければならないはずなのだが、マスコミはいち早く、違い問題を取り上げて世間をかき乱したくなるらしく、それは、芸能人のスクープだったり、世界情勢の関係で生産が追いつかない新車と、それによって値上げされている車のことだったり、老後の資産形成の貯蓄と投資の違いだったりを取り上げ始めている。それがマスコミの仕事とはいえ、現状、被災地で苦しんでいる多くの方々に向けて、いかに具体的な援助をできるか考える機会を提供する報道枠を増やすべきではないだろうか。当然のこととして、「対岸の火事」にしてはいけない。

ここ数ヶ月、買い物の時には、必ずレシートを受け取り、財布に入れている。そして最低でも3日に一回は家計簿アプリに記録している。それを見直しているかは別として、最近では受け取るレシートそのものの枚数が減ってきた。それに、写真を撮るだけとはいえ、アプリに記入するのも面倒だし、買い物することそのものもめんどくさいという、いい意味での「怠け癖」がついた。こんな気持ちの中で、極力出費を抑え、自分なりに被災地へ送ることができる義援金や、救援物資の資金に補填したいと思う。自分の身に付けた生活での良いサイクルを、苦しい立場にいる人が支え、お互いの生き方を尊重し合うこと。そうすることで、人間は太鼓から生きながらえてきた。だから、このような自分の中での支え合う気持ちが芽生えているのならば、それを生活の中で常に意識しておくことは、掛け替えのない可能性を秘めているのだと思う。

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