思考力

鳥、振り返ってミル

眠れない夜は、散歩をするようになった。眠り薬を飲んでいるので、フラフラと歩いている。アパートから、ちょうどいい場所に自動販売機があり、そこにある適当なジュースを飲みながら歩くウォーキングは、格別だ。ただ、すでに貯金が尽きた私は、自販機の飲み物すら買えないので、フラフラと歩くだけ。ややもすると、酔っ払いの不審者が、のらりくらりと歩いているようにしか見えないだろう。ただ、そんな夜のひとときを感じられる秋のヒンヤリとした空気は、とても心地が良い。

朝。秋の朝。空気がカラッとしているので、変なベタつきもない。肌着の洗濯物の枚数を少なくできる。洗剤もトイレットペーパーもギリギリの私にとって、こんなに節約せざるを得ない日々も苦痛でしかないのだが、季節の移り変わりを感じられる心地よさは無料なので、この季節を十分に楽しもうと思っている。ただ、とにかく依存症というのは金がかかり、真冬用のダウンジャケットも売却してしまったので、今年の冬は、どんな防寒対策をすれば良いのだろう。まぁ、なるようになる。そういうふうに軽く考えていれば、自分を窮地に立たせることもなく、何気ない毎日を送ることができよう。

昨日、私の部屋に飛び込んできたスズメ。ブログを書き終えようとしたら、バサバサバサっと、とんでもないスピードで入って来た。私もスズメも焦りに焦っている。この部屋から出て行ってほしいという私の気持ちと、部屋から出るに出られないスズメの気持ち。相反する気持ちが、さらに焦りを呼ぶ。窓を全開にしてスズメを誘導するも、相手も焦っているので、何度も壁に衝突し、カーテンレールに飛び乗る始末。ココは、電線ではない。

やっとのことで、部屋から出て行ったスズメだが、向かいの建物の階段の手すりに停まり、私の部屋を見つめていた。何とも最後の別れの挨拶をしているかのようだった。早速、この怪奇現象をネットで調べてみると、幸運が舞い込む予兆の様子。風水的には、とても吉たる現象のようだ。科学的に見ると、鳥類は、菌を持っているので、あまり良くない様子。相反する現象があるようだ。今、極貧状態にいる私にとって、昨日のスズメの怪奇現象は、やはり幸運の知らせと考えた方がいい。

すると、とんでもない知らせがきた。実家の土地の売却の目処が立ちそうなのだ。もしこれが叶おうものなら、私は一気に逆転劇を遂げることになる。目に見えないものを信じる力。私は、そのようなハイヤーパワーというようなことは、迷信だと思っていたのだが、今までの人生で、やはり目に見えない力が働いていたと考えられるような現象に、何度か遭遇している。人生捨てたものではない。必ず道はつながっているのだ。

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