思考力

【サイバー大学】 ペンフレンドの想い

スーパーカブの音を聴き分けられる能力がついた。これは、高校一年のときに身につけた能力。第一志望の私立高校に入学し、ゴールデンウィークには高校に対して強い拒絶反応を抱く。そんな時に、私の味方になってくれたのは「ペンフレンド」の存在だった。中学卒業のお祝いを兼ねて、私の卒園した保育園が「クラス会」を開くことになっていた。私は、参加しなかったのだが、その保育園で仲の良かった女の子の近況だけは知りたく、往復ハガキの欠席の返信の空白部分に、その子に会いたいというメッセージを添えてポストに投函していた。

ある日、母親から受け取った手紙の封筒には、静岡県の住所が書かれていた。封筒の後ろには、その女の子の名前。私が会いたがっているということを、保育園の先生から知ったということで、私に手紙を書いたのだという。そこから、今思うと淡い「文通」が始まった。私が通っていた高校は、自宅から自転車で行ける距離にあり、放課後に一緒になって遊べるような友達もいなかったので、私が家に着くのは夕方4時頃になる。そこから、郵便局のスーパーカブのエンジン音に耳を集中させる。

カブのエンジン音が聴こえれば、すぐに玄関を開けてポストをのぞく。毎日、手紙が来るはずはないけれども、この淡い期待感だけは、荒んだ高校生活に反射して輝いていた。郵便局のカブのエンジンの音と、新聞配達のカブの音は微妙に違う。だから、新聞屋のエンジン音が聴こえたら、はかない気持ちに幕を閉ざすときだった。このような青春の唄を詰め合わせた「カセットテープ」を誕生日に贈ったのだが、今考えても顔から火が出るような曲ばかり。CMとかで流れているだけで、独りなのに赤面してしまうこともある。カラオケで、その該当の曲を誰かが歌おうものなら、すぐさまトイレへ駆け込まなければ卒倒してしまうほどだ。でも、青春時代の儚い想い出などは、みんなそんなものなのかもしれない。

彼女は、静岡県の工場で働きながら勉強していた。日の出ないうちから工場で働き、夕方から併設の定時制高校に通う。本人は、あまり語ろうとしなかったが、複雑な家庭内の事情がありつつも、自立して、高校だけは何とか卒業したいと手紙の中で書いていた。比べるとどうだ。私は、何不自由なく塾に通い、気に入らない塾なら、すぐに辞めて次を探す。やっと入った第一志望の私立高校に文句ばかり言って「辞めたい」と嘆いている。そんな手紙を受け取っていた彼女の気持ちを考えると、自分はなんてひどい手紙を送っていたのだろうと反省する。

文通をやめて、一度だけ会ったときに、思うように話が弾まなかったけど「赤面ソング」の話をされ、そんなこと覚えてないと言い張ったことだけは記憶している。そして、20前半の頃だったか、彼女は結婚し、子供を授かったという。中学を卒業し、自分の生活費と高校の学費を賄いながら、工場の寮生活で高校を卒業した。深く聞くことはしなかったが、彼女は、家族にも金銭的な援助をしていたのだと思う。何不自由なく大学まで卒業させてもらった私には、決してできない。

もし、彼女が「大学を卒業したい」と思ったら、現在では、かなり自由に卒業できる環境が整っている。少なくとも、かつての彼女のようなストイックなスタイルほどの厳しさはない。ソフトバンクグループのインターネット大学(通信制大学)。老若男女問わず、高校卒業をしていれば、卒業まで国立大学4年間よりも安い学費で、大卒の資格が取れるのだ。通学の必要もなく、オンラインでどこでも学べる。カリキュラムもステップバイステップの学びやすいシステムになっており、各学部のコースも、それぞれが「5G」がスタンダードになる時代に合わせて充実し、最適化されている。大学に行きたかったけれでも、何かが障壁となって断念せざるを得なかった人なら、素晴らしい大学だと言える。

大学を卒業すると、「学士」という学位が与えられる。憧れの会社や職種に就きたいと思っても「学士」が条件であれば、選択肢として外さなければならない。「Fラン大学は意味がない」と言われているが、やはり、生き方の選択肢を広げるときにも、大卒は有利。それに、このソフトバンクの通信制大学【サイバー大学】では、時代のニーズにマッチしたことが学べるわけであり、そもそも、大学で学問を追求するということは、自分の適性や専門性を高めることが目的である。大学を卒業したことで、就職に有利になる切符を手に入れることが目的ではない。また、日本では、いまだに大学名が重視される傾向があるが、海外では、大学名ではなく「学士」が授与されているか否かで判断される。グローバルに活躍する人材のニーズが高まることは、今後の必然の流れだから、やはり「学士」を与えられることは栄誉あることと言える。

何をやるにしても、本人のやる気と意識が大切になってくるが、時代の流れと方向性を見定めておくことも重要。このコロナ禍で、実質的に大学に通って、まともに講義を受けていると言えるだろうか。大学のキャンパスで、素晴らしい教授のライブ授業や、意識の高い学生とリアルに出会えるチャンスがなくなっている。今後の大学のスタンダードが、オンラインへ移行するのであれば、この【サイバー大学】の存在は、時代の先を進んでいると言えよう。

 

【サイバー大学】のリンクを貼っておきます

 

 

サイバー大学

-思考力