思考力

運と人任せ

近年、幸せになりやすい人と、不幸になりやすい人の傾向の両極端になるトリガーの研究結果が明らかになっている。これは、脳の回路によるもの問題であることが多いのだが、そのような科学的な知見をいったん度外視して、私なりに、そのような両極端に陥る原因と傾向を考えてみようと思う。ここからは、あくまでも、私個人の見解になるので、具体的な証拠となるものはないことだけは理解していただきたい。

やはり、幸せをつかめる人というのは、「運」によるものだといえる。なかなか的外れな答えになっているか、当たり前のようなことになっているのかもしれないのだろうが、「運も実力のうち」なんていう言葉もあるように、何事においても「運」というのは、私たちの生活や人生の中で欠かせないものだ。例えば、第一線で活躍する作曲家や文筆家、運動選手であれ、自分の高い才能と自分の選んだ対象が、たまたま運よく合致したから自分の高いポジションを獲得できたのであり、仮に自分の活躍すべきフィールドを見つけられなければ、その高い能力は開花することはなかったのである。

このように考えると、やはり義務教育の期間は、徹底的に様々な分野の事柄にトライすべきであり、ひとつの事柄を極めるというのは、ある意味では危険なことであるといえる。ただ、義務教育が終わってからは、全てではなく自分の実力に見合った分野に専門性を置きつつ、それを伸ばしていくのが得策であろう。運を味方につけるには、年齢が上がるにつれ、どんどん専門性を上げていくべきである。

今の時代、個の存在が貴重でありつつも、足りない部分は、積極的に外注するという弱点の補強をできる時代ともいえる。あるタスクを高いクオリティーで完成させるためには、自分の増えてとなる部分を他人に任せるという術を学ぶべきである。そのような一時的なチームワークで、より高いレベルのタスクの完成である。自分なりに自覚している弱点の補強。そして、その弱点にいち早く気付けるだけの「運」が、その人のその後の人生に大きく影響を与えるのである。

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