思考力

眼を醒すデビル

依存症。これは、ひとまとめにできないほどの種類があり、さらに多くの種類がある。熱し易く冷め易い私のような性格は、悪癖にハマるのは早く、そこから抜け出すのが非常に難しい状態に陥る。にもかかわらず、千葉に来て、絶対に近寄ってはいけない賭博場へ、とうとう足を運んでしまった昨日。その罪悪感は、半端なものではなかった。過去のトラウマが強く蘇りつつも、激しい光と音に魅了され、勝ち逃げは許されないほどの魔力を持つ銀玉の行方を眺めていたら、2万円以上溶けていた。

依存真っ只中の状態の頃は、2万など鼻紙のように扱っていたものの、今は状況がまるで違う。コツコツと積み立てている投資用口座からもお金を下ろすという始末。自分の不甲斐なさを感じることはもちろんのこと、音と光が、自分の今までの理性が壊れていくのを見ながら祝福しているかのようであった。パチンコというのは、孤独な人間を「音」と「光」で祝福してくれる。これ以上嬉しいことも、なかなかない。

最近、隠し切れていないストレスが、顔を覗き始めていたのは事実だった。抑えきれない食欲。特に、甘いモノ。甘いモノを強く欲するようになるのは、特に女性に多いものの、大きなストレスのサインのようだ。そして、睡眠バランスの悪さ。中途覚醒してから、もう眠れなくなるなど。やはり、カラダは、どこかでピンチのサインを送っていたようだ。ただ、地獄のようにもがき苦しみ、やっと抜け出せたはずのギャンブルに、再度、足を踏み入れてしまうとは、自分としては本当に情けない限りである。

このスリップが、今後の地獄の始まりになるのか、はたまた良い教訓になるのかはわからぬが、後者であることを願うばかりである。もう、依存当時のような、他人を傷つけるだけのような地獄を味わいたくはない。もう、懲り懲りである。やはり疲れていたのだ。ただただ、魔が刺しただけ。そうだ。こうやって、ブログに痕跡を残し、無かったことにして前を向こう。もう、それ以外の方法はないのだ。

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