思考力

壁を越えさせない

どこだかの書籍に書いてあったのだが、「20秒ルール」という決まりを作って、日々の習慣を作るといいと書いてあった。例えば、毎日、ウォーキングの習慣をつけたいのであれば、すぐにウォーキングできるように靴を一番取りやすい位置に置いておくとか、毎日、体を動かしたいのであれば、常に動きやすい格好をしておくとか。極端な例だが、毎日、ジムに行くことを日課にしたければ、いっそのことジムの近くに引っ越すとか。人間の意志というのは、そうそう強いものでもなく、その弱い意思をいかにしてコントロールするのかというのは、とても大切なことだ。

もちろん、逆だって同じだ。悪癖を退治する為に、20秒ルールを作る。例えば、SNSの閲覧ばかりに気を取られているのであれば、常にログアウトして、入るときには、IDとパスワードを入力しなければ入れないというふうに、一回クッションを置くことで、SNSを閲覧する回数はガクンと落ちる。これは、私もやっているが、とても効果的だ。

人は、脳が発達するにつれて、様々なことができるようになった。しかし、その反面、いろいろな局面で「弱さ」が出るようにもなってしまった。一概にはいえないが、やはり、賢さを手に入れ、様々な選択肢の中から、ひとつの正しい選択肢を選び取ることが難しくなってしまったのであろう。理性が強くなり過ぎて、本能で動くことに強い恐怖を感じてしまうようになってしまったのだ。ここでは、海外の大学の研究テーマである確率の話が、とても役に立つ。「心配事の8割は起こらず、残りの16%は、事前に対処できる」ということだ。

5年以上やめていた依存症であったが、二ヶ月半前にスリップしてしまった。こんなにも自分が弱くて脆い人間だと思うことはなかった。ただ、私は、人間であることには変わりはないのだから、その弱さを引きずりながら生きて行こうではないか。そう考えて生きる以外、選択肢はない。心配事が起こる確率の4%を考えすぎるくらいであれば、その確率に慌てふためくことのないように、堂々とした姿勢で生きていくことも忘れないようにしようと思う。

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