思考力

勢いを止める人との未来の残酷な関係

 

「無駄な努力」というものはあるのだろうか。今すぐやめると楽になれるような努力。もちろん、努力しないことを努力するなどという、トンチのようなことではなく、ごくごく身近にある無駄な努力とは何だろうか。やはり、このような終身雇用が、ほとんど崩壊しているような社会で、もはや折れかかった枝にぶら下がっているだけの猿のような悪足掻きをしていても仕方がない。「マドギワ課長」なんて言葉もあったが、このご時世、真っ先に切り落とされなければならないような人材を、お情けで雇っているような会社にも、未来がないことは確かである。だから、そこでの努力は無駄ということになる。

職業そのものにおいても同じで、具体的な職業名を綴ることは避けるが、例えば、UFOキャッチャーのように、時計を右から左に動かすだけの仕事が消え、創意工夫をして時計をデザインする仕事が残るのは、誰が観ても明らか。知と経験と言うのは貴重であり、盗まれる心配もない。ただ、それを発揮する場所を見つけるのは、極めて難しいとも言える。仮に時計を形作るデザインを思いついたとしても、Apple Watchを凌駕するようなデザインを見つけるのも困難だ。そういう面においても、今までの技術革新が、どんどんAIに仕事を奪われていくことは間違いない。

反面教師がいたり、あまり柄の良い生徒が居るような学校なら、とっとと退学して、学校で学ぶべき教科の内容は、YouTubeで知識を得れば良い。もはや、超一流講師に、こんな授業をやってほしいと依頼ができる世の中にもなってきている。だから、いじめが起きて自らを苦しめなければならない窮地に追い込まれるくらいならば、関わってはいけない学校や生徒とは、絶対的な距離を置くべく、その現場を去ることを学ぶべきである。そして、時代は、それができる時代へと移り変わっているのである。

何かの分野で大きく成功した人のアドバイスであっても、無料で聴くことができる。関わってはいけない人であったり、成功するための習慣であったり、貧乏まっしぐらの口癖であったり。また、ある場面における心理的な状況を、科学的データを基にして解析したチャンネルなどもある。ほとんどのチャンネルでは、専門的でお堅い内容は少なく、素人でも理解しやすいマイルドなチャンネルが多い。これは、自分の動画への導入の窓口を広くするための戦略である。プロフェッショナルな内容では食いつきが悪く、庶民受けする情報の方が、多くのニーズがあることは確かだ。

インフルエンサーがストレッチジムに行った体験談を知れば、そのジムに行きたくもなるし、インフルエンサーが紹介した本の内容には、刮目すべき内容が魅力的に紹介されているので、是非とも該当する本を読んでみたいと思う。ただ、このように影響を受けることに対して、過剰な拒絶反応を起こし、懐疑的な態度を示す者がいることも確かである。「そんなに上手くいく訳が無い」「影響を受けて騙されているだけだ」「いかにもうまそうな儲け話だ」など。

確かに、全てを受け入れろとは言い難いが、全てを否定して全てを受け入れようとしない者がいる。そうなってくると、話が全く進まなくなり、そんな人間との創造的な時間を過ごすことが難しくなると感じてしまう。そう考えるようになってしまったのであれば、その関係は容赦なく断ち切るべきだ。上手く行きそうにない人との人間関係の断捨離は、残酷なようで、実は非常に前向きな行動なのである。自分の創造している進むべき道に対して、ゴチャゴチャとエンジンブレーキをかけるような人間との別れは、積極的に肯定すべきなのである。

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