思考力

ユダヤの法則の例外

『78:22の法則』。これは「ユダヤの法則」とも言われており、世の中は、この比率で成立しているという考え方だ。人の体における「水分とそれ以外の成分の割合」「肺呼吸と皮膚呼吸の割合」「善玉菌と悪玉菌の割合」「足の裏にかかる踵と爪先のかかる体重の割合」など。やはり、世界中の人口に対する人口の割合が0.02%で、ノーベル学賞の40%がユダヤ人という優秀な頭脳を持つ民族は、「割合」に関する考え方であっても、非常に面白い。「海水の塩分濃度」は、3.4パーセントとは言え、地球の表面の70%。地球上の水で覆われている部分の割合からしても、やはり「ユダヤの法則」に近づいていくことがわかる。

水不足で、海水を飲み水に変えて補おうとしている開発研究もあるが、コストの問題で足踏み状態だという。では、天変地異が起こり、海水が「淡水」に変わった瞬間に、何が起こるのだろうか。やはり、「ユダヤ人の法則」の割合まで持っていければ、水不足の解消になり得るのかもしれない。ただ、割合に関するものではなく、恐ろしい速度で動いている「地球の自転」が、ピタリと止まってしまっては、無意識のうちにそのスピードがなくなり、太陽の方向の面が、灼熱の世界になり、反対側が極寒の世界になるという。そもそも、時速1670キロで動いている物体が、急ブレーキをかけた時点で、「カメハメ波」どころか「元気玉」を受けたかの如く、身体ごとスッ飛んでしまう。当然のことながら、割合の比率の考え方の普遍性の関係と、普遍性のある常識の破壊の関係は、全く異なる。

2010年から2020年までの10年間の世界の発達スピードとは比較にならないほど、これからの10年間の世界の発展スピードの加速度の「爆心度合い」は、比にならないと言われている。そんなことは知らん顔で、眠っている間に何とかなるだろうでは済まされそうもない。今、リラックスして、10年後に泣きを見るのか、変化に対応できるように集中力を上げつつ、気持ちを穏やかにし、冷静な判断力を日々の生活に取り入れること。そういう知識を、絶対に知っておかなければならない。言い方を換えるならば、目を背けてはいけない最新のアップデートされた情報を入手する努力を、絶対に怠ってはいけないということだ。

具体的には、冷静になって考えれば、明らかに「ムダ」にしかならないことをやらない。パチンコや競馬、ギャンブル、素人の短期投資。一発逆転を狙った「賭け事」は、確率や比率自体が突発的で、曖昧なのだから、「ユダヤの法則」からは、大きくかけ離れている。逆に考えれば、何かを購入する時、人生の中で、それを使用する時間的割合を意識しておけば、大きく間違った選択をすることも少なくなってくるはずだ。長い人生の中での比率を考えたときに、その金額が大きければ大きいほど、「ユダヤの法則」を意識することは、重要なのかもしれない。快適に生活できる長く住める物件の選択。長く相手と信用を築けるビジネスの構築。賢い人との良質で長期的な人間関係の維持。

現在、勤勉で真面目な日本が築いた、精巧な技術に基づく様々な技術に対しての、世界からの注目が薄れつつある。人口の多い国から大量生産される製品の品質が高まり、高齢者が増え、若年層の負担が増えていく。そうやって衰退していく日本を、経済的なパートナーとして受け入れてくれる国が、増えていくと言えるだろうか。着実に資産を増やす側と、「AIに仕事を任せるので抵抗をやめます」と言ってベーシックインカムに頼る二極化が、ますます進んでいくと思われる。長期的に、資産を増やし続けることの大切さを知らず、誰かを欺くことでしか生活を成り立たせられなくなる人が増えるかもしれない。そうなれば、日本の治安も悪くなっていくことだろう。十重二十重の鍵をかけて守っていたはずの資産が、いつの間にか消える可能性だってある。逆に、十重二十重、三重四重に鍵をかけて、その鍵を失くしたり、誰も信用できなくなる悲惨な結末を迎えるしかなくなるかもしれない。

昨日、大阪・兵庫・宮城の一府二県に、「蔓延防止等重点措置」なる新型コロナウィルスの感染拡大防止対策が執行された。熊本県では、新型コロナ変異株の疑いが相次いでいる。そんな逼迫した議会の中で、国民の税金から給料をもらっている議員の中には、コックリコックリと深刻な話を聴きながら、極楽浄土のリゾート地で夢を見ながらはしゃいでいるかのような馬鹿な輩もいる。こんな議員達は議会から放り出し、ユダヤ人の法則を超え、少なくとも、議会参加者の居眠り割合を「100対0」にして、完璧に成立させるべきである。

こう考えると、ユダヤ人の法則が完全に当てはまるわけでもないようだ。

 

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