思考力

2つの負債を抱える

昨晩は、休肝日とした。毎晩、ワインを飲んで眠ると、眠りが浅くなり、覚醒してからの集中力がなくなったり、この残暑の中で、強烈な残眠感と共に、昼寝をしてしまうようになったりするのだ。久しぶりに、酒を飲まずに寝ると、今までの睡眠負債が一気に解消されるが如く、12時間ほど眠り、かなり疲れが取れたようだ。寝酒がNGだということを身をもって知る。ただ、やはり眠る前にワインを飲みながら、YouTube動画を視聴する楽しさは格別であり、その楽しみは、なかなか止められそうにない。

睡眠の負債は返済できても、借金の返済は続いているわけで、こちらはシラフであろうが、泥酔状態であろうが、こちらの都合などお構いなしに襲いかかってくる。そうなってくると、やはりワインを飲んで現実逃避したくなってしまう。私の年齢で、就職活動が上手くいって、しっかりと企業に勤続している人なら、もう家族を養って、管理職に就いている人だっているだろう。マイホームのローンだって、そろそろ完済の時が近づいている頃だ。継続は力なりといえど、私は、そんなにタフではない。私ひとりを養うことすらできていないのだから。

かつて、私の人生の師が、私に「結婚だけが人生ではない」ということを教えてくれた。その師は、私の性格を恐ろしいほど見抜いている方で、私の打たれ弱さや、自分が結婚や就職に耐えるだけの忍耐力がないことを見抜いていたのだと思う。そのアドバイスを受けた10年以上経過した今、改めてその助言が、自分に対して的中していたのかが分かる。私にとって、結婚というものは、やはり負債でしかなかったのである。

確かに、独身という状態は、なかなかに辛いものもある。例えば、近所の庭付き一戸建ての家族が、休みになると、自分の家の広い庭で、サッカーや水遊びをしていれば、楽しそうだなと思うこともあれば、もはや中学生になるような子供をもつ友人からの年賀状を受け取れば、自分の独り身を、少し寂しくも思う。しかしながら、私は、そのことに対して、完全に羨望の眼差しを向けることはなく、やはり自分にとっての結婚というのは、負債でしかないという気持ちの方が、勝っているのである。

このような偉そうなことを書けど、とにかく今は、ナマポから脱出し、現実の借金を返済し、人並みな生活を送ることを目標としよう。そうでなければ、もう1人の自分という存在に、愛想を尽かされてしまいそうだからである。

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