思考力

脅威的発展

コロナは、相変わらず世界で猛威をふるい、ロシアでは、独裁者とも言えるプーチンが紛争を引き起こしている。そんな中、もはや記憶から薄れてしまったような、東日本大震災から、今日が11年。いきなり引き裂かれてしまった遺族や、大切な家屋などをなくしてしまった人たちの苦しみは、今もなお計り知れないものがあるだろう。いや、一生消えることのない傷跡だ。この傷を、なんとかして薄くさせるために、我々ができる事といえば、やはり事実を事実として捉え、それを忘れないように努めることが一番なのではないだろうか。

仮に、今、この瞬間にでも、世界のどこかで大きな地震が起きようものなら、その地域は大変なダメージを被ることになる。避難所が、密になることは避けられず、そこがクラスターになろうものなら、もはやそこからの復興は、不可能に近い。それを考えれば、天災というのは容赦無く自分たち人類を底無しの沼へと引きずり下ろす力を、十分に兼ね備えている。そして、今回のプーチンがとった戦争という選択肢に、避難所が同じようなクラスターが発生する可能性があることは、十分に考えられる。震災とコロナの二重苦を、人間は意識し、万が一の時のケースに備えての対策を練っておかねばならない。

食品もガソリンも、価格の高騰が続き、失業者だってどんどん増えている。大統領の気まぐれで大きく変化するロシアの巨大な国が動くほど、世界の情勢は混乱していく。天災に疫病。原料の不安定にインフラの崩壊。これを、我々は、一度に解決できるのだろうか。田舎から都心へと人口比率が変化し、都会の人口が増えることがいいのか悪いのかは、ここでは述べないが、仮に大都会に大きな地震などのトラブルがあったときの対処法などを、もっと考え、具体的な政策を打つことにしなければ、日本は一気に衰退の一途を辿ることになる。

これを解決するのが仮にAIだとしたら、人間の生命を救うはずのAIが、今度は人間の仕事を奪う。そうなれば、結局のところ、人間を救うどころか、窮地に立たせてしまうのもAIになる。シンギュラリティーという言葉通り、人間は機械なしに生きることが不可能になりつつ、もはや1番の脅威が機械そのものということになってしまった。めぐりめぐって、自分を助けるはずのものが、自分の脅威となってしまう。人類が開発した、もはや欠かせなくなってしまったAIという無機質な物に、人間が避けられない状況に追い込まれてしまった。これは、なんとも皮肉な話になってしまったのである。

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