思考力

発信元に入りこむ作戦

人は、個々人の立場や環境を取り巻くいろいろなシチュエーションの中で生活している。例えば、モルディブの浜辺でギターを弾きながら、波音に合わせて優雅に歌っている“完全FIRE”の人もいれば、パレスチナ側とイスラエル側の対立により、自分の頭の上にロケット弾が飛び交っている危機的な状況の中にいる人。複雑な心を鎮まらせることができず、真夜中にムシャムシャ食べたお菓子の破片を見て後悔しながら、真夏のような日差しと気温の中でブログを書いている人。そんな三番目に属する私は、サラリーマンにとって、会社から解放されるフライデーナイトに向けて、とっととブログを書き上げ、さんざん溜まった鬱屈とした気持ちを「サウナ」で「整え」ることにする。

どんな生物であれ、自身の身体が生命の危機にさらされぬよう、危険を感知したら反射的に動くようにできている。もちろん、人間だって等しく命があるのだから、ホカホカのジャガイモを思いっきり顔面に投げつけられたら、考える前に身体が動く。いつも、ブログを書くときに流しているBGMであっても、やはり音調の微妙な差異から、文体そのものが変化することもあり、スピリチャルな音楽であれば哲学的内容になり、集中力を高める前頭葉活性化音楽ならば論理的な夢の世界に入り、ジャズやボサノバを聞いていれば自由な空間での解放的な文体になることも気づく。

あまりにも手書きの下書きの原稿作成に熱が入り過ぎれば、BGMそのものをセットし忘れていることもあるので、厳密に上記のような文体とBGMの分類ができているかというと、正確にはそうではないのかもしれない。ただ、今日のブログの書き始めの段階で、キッチンの蛇口から水がポタポタ滴り落ちるノイズが気持ち悪かったし、選挙の車が通れば当然のことながら集中力が途切れる。仮に、パンクロッカーの音楽など聞こうものなら、ブログ毎日更新が途切れるに違いない。やはり、文章を書いているときのBGMと文体には、明確ではないにせよ関連性があるようだ。面白いことに、理性で論理的に文章を書いているときでさえ、耳から入ってくるBGMが、本能的にしっかりと身体に影響を与えている。

では、「本能と理性」という二つの側面から話を深掘りしていく。生物というものは、脳が大きくなるに従い、本能を理性で押さえつけるために、精神が乱れる振れ幅が大きく変わる。もちろん脳の重さや体積ではなく、その中で動いている回路が複雑であるほど精神的に崩れてしまうということは事実だ。頭がでっかくなりすぎて、四つ足で歩くことから二本の足で移動するようになった「人間」は、やはり思慮深く考えすぎ、時に自分の命を本能的に守るどころか、意図的に遮断することもある。なんとも面倒くさい生き物だ。ミジンコが鬱病で苦しんでいるという話は聞かない。あらゆる生物が本能的に動いているレースの中であれば、断トツビリは、我々「ニンゲン」だ。

そんな複雑に揺れ動く精神と思考回路を併せ持っている人間が、現在、意思を持たない病原体に苦しめられている。しかも、その病原体は変異株まで出てきて、その大きさは意志を持たざるミジンコレベル。そんなミクロな生物の攻撃を交わせない。医療体制は逼迫。ワクチン開発に急ぎつつ、感染者を治療するという二つの課題を同時にこなさなければならない。未曾有の大惨事の中、身体に入り込んだミジンコレベルの大きさの猛攻の毒素を引っ張り出し、新規感染者を出さぬよう、今度は逆に、少しだけ毒素を入れて人間の免疫能力の目覚まし機能をフル活用させる体制を整えている。こんな非常事態に、思慮深い国民は自分を本能的に守ろうとするが、政府はフワフワと足踏みをし、国民を省みていない。すると、本能的に己の命を守れなかった国民の選ぶ選択肢は「アレ」になってしまいかねない。

チクリと毒を入れて、身体をビシッとさせるワクチン摂取の考え方を、携帯電話の窓口で行われている「すり替え」に応用して考えてみる。楽天経済圏にクルリと巻き込むことを目的とし、一時的に楽天モバイルを大赤字にするというRakuten側戦略。こうなってくると、楽天モバイルから摂取したワクチンで、契約者は身体中が楽天経済圏に突入することを求めるようになってくる。そういうシナリオなのだから、楽天側としてもユーザーが入ってこなければ大損害を被ることになるし、楽天経済圏モードに入ってくるユーザーから赤字部分を吸い取らなければ、ただただボランティアの「マザーテレサ会社」となり、最悪の“GIVER”となる。

August 24, 2019 San Mateo / CA / USA - Rakuten headquarters located in Silicon Valley; Rakuten Inc is a Japanese electronic commerce and Internet company based in Tokyo

ひっそりと楽天ポイントの付与を少なくしたり、今までのメリットを活用できなくして、そのことをユーザーが知らない状態ならば、楽天側としては大成功の「楽天モバイル」経由の利益が発生する。ただ、なかなか上手くことは運ばなかったようだ。今のSNSやYouTube、さらにメディアの報道のコメント欄を見れば、そんな楽天の作戦をユーザーが見抜かないはずもなく、その楽天の作戦を見抜いたユーザーをライバル会社が根こそぎ持っていけば、楽天は身包み剥がされる危機に瀕する。

今や、インフルエンサーが紹介するアイテムがバカ売れし、インフルエンサーにうまく絡むことができれば、一気に自分の影響力が上がる。影響力が大きい人に「ズルイ」と思わせるような方法であっても、自分に興味を持ってもらい、自分の行動がリツイートや動画で紹介されようものなら、一夜にしてインフルエンサーになれるという時代だ。インフルエンサーが、コスパ最強の充電乾電池を紹介すれば、こちらが聞いたことがない「エネループ」という固有名詞に関してググりたくなる。これは、新しい革命的な時代の流れでもある。

企業側の意図が、容易に理解できてしまう時代。情報格差が一気に明るみに出る時代。また、事務所やテレビ局などの監視の目がない状態での発信が可能な時代。ミジンコレベルの大きさの「コロ助」が猛威を奮っている昨今、私は、複雑な脳内回路を持つ人間に生まれてしまったのだから、キチンと物事の本質を見極めて行動し、自分なりの「善悪判断」の基準を決めていかねければならない。また、その基準というものは、誰かに対しての「見栄」ではない、自分の感じられる「開放感」でなくてはならないということが、最近、ブログを書けば書くほど見えてきたことでもある。

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