思考力

時代のゴーカートに残されるもの

起床して、歯磨きをし、コーヒーを淹れ、パソコンを開く。そして、インターネットでクローズアップされている見出しをピックアップして、手書きでメモを取り、ノートに書き出していく。最後は、頭の中でブログ全体の構成をイメージしながら、MacBookのキーボードを叩き始める。これが、起床後の儀式であり、このルーティンに沿って、ブログ毎日更新の習慣が身についたのである。起きてから、グズグズしていた怠惰な生活を数十年続けていた私にとって、このような習慣が身についたことは、革命的なことだ。そして、自分の文章を書くスキルを磨き上げて、日々発信し続けることで、今の自分の能力と未来へ向かう自分の可能性が、着実に引き上げられている。

ただ、本来のビジネスパーソンならば、ブログを書くというようなクリエイティブな仕事は、「朝活」として、日が昇るか昇らないかの時間帯に行うようだが、「薬」の強さで睡眠調整を行い、日々の気分の波まで「薬」で管理している私の起床時間は、マチマチなので、書く時間が「早朝」になるとは限らない。現在、午前11時半。ほとんど昼間の時間帯にこの記事を書いているが、起床後ということで、私の脳も元気いっぱいだと思うので、夢の中のドラマが少し延長した例外として、問題なしとしよう。

ブログを毎日書くことを習慣化したのと並行して、医療や金融経済の最新で有益な情報を、毎日入手していると、あまり信じたくないような真実を知ってしまうことにもなる。真偽のほどは、まだ確定しているとは言えずとも、私の服用している「睡眠薬」や「抗精神薬」には、大した効き目がないどころか、むしろ「害」を引き起こしているという研究結果が出ているようだ。私はかつて、車で瀕死の大事故を起こし、そこから生還した代償として、気分の荒波を抑え、眠りへと誘う薬を服用している。その服用している薬のおかげで、今の自分が最大限の力を発揮できていると信じていたのだが、この「薬」の服用が、脳に対して自虐的な症状を引き起こしているという信じがたい情報を知ってしまった。

私の忘れ去りたい過去や、どん底の状態の渦中にいた過去の悩みから解放してくれていたはずの「薬」。それが、実際のところ、薬を服用することそのものが、自らを奈落の底へ叩き落とし、そのそこを突き破って死の入り口に突き落としてしまう、絶対にやってはいけない「最悪な行為」だったとしたら、これほど残酷なことはあるだろうか。かつて、「眠れないならななきゃいい」「一日三食食べないから体調が悪い」「落ち込むのは精神がたるんでいる」などという、無慈悲な言葉を浴びせられ続けていた時期もあったが、それを一蹴できるほど、自分が薬を服用することに対して前向きになれていた。信頼している主治医に出会い、千葉外房から渋谷まで、電車を乗り継いで診察してもらい、処方してもらっている「命綱」が、架空の「糸」だったとしたら、これから何を信じて、自分の病と向き合っていかなければならないのだろうか。

不治の病だと診断された私の気分の荒波だが、仮にそれが、日々の心がけと食事療法などの生活習慣で自然治癒するものであるのならば、私は、深さが膝程度の池で、「バタフライを止め平泳ぎをして体力を温存しなさい」というアドバイスでもされ、体力アップの活性エネルギーの毒薬と偽薬を飲み続けていたことになる。日々、情報がアップデートされていき、金融知識が大幅に上がり、株式投資や後悔しない収支計算法を、数多く学び、自分の生き方が良い方向へ進んでいったことを、心から嬉しく思っている。今まで、どれだけ無知で、どれだけ搾取されていたのかも分かり、搾取する側の心理状態のカラクリまで知ることができた。

公務員が安泰であるという常識が薄れ、本業から独立するかを真剣に考える人が増え、会社に依存することを辞めて、副業を始めなければ、会社もろとも崩れ落ちてしまう時代へと突入した。そして、付き合うべき人と、出会ったら全速力で逃げ出さなければならない人も、できるだけ早く正確に選別しなければならない。インターネットでの知識が、全て正しいということはないが、ここまで情報のスピードが上がった時代の中で、情弱が搾取され続けることは間違いない。実際、今、住んでいる賃貸物件は、オーナーと直接契約をしているので、不動産屋を通しておらず、管理会社とグルになって中抜きをされる可能性はゼロ。だが、実際住んでみると、一人暮らしにはあまりにも広く、半年も経っていないが「引越し」を予定している。バビロンの大富豪の教え「より良き所へ住め」に従うまでだ。

昔、私がサーフィンを始める、さらに前の時代には、車の鍵は、ホイールの穴に隠すか、タイヤの下の砂に穴を掘って、そこに鍵を埋めて隠す時代だった。そして、私が車でサーフィンに行く頃には、ウエットスーツそのものに、鍵を入れるポケットが標準装備される時代になった。今や、「スマートキー 」の時代。海の中に浸すわけにもいかず、車の取手に固定するキーボックスを装着する時代。さらに、その鍵の収納ボックス自体からスマートキーの電波を遮断するボックスまで販売されている。まさに、車を盗難されることと、盗難の心配から解放される方法も変化している。今のウェットスーツには、ウルトラマンの背中にあるチャックが無く、首から体を入れる構造になっているので、寒さを感じるのは、着替えるときくらいだ。波がない海で、サーフボードの下にウィングを装着し、まるで宙を舞うかのように波に乗るサーフボードまで開発された。

果たして、私が「薬」を服用して生活しなければならないというのは、時代遅れなのか、そもそも自傷行為だったのか。これに関しては、まだまだ考える猶予がある。ただ、薬を服用しながら、体調を整え、信頼するドクターに支えられ、自分の人生が好転したという事実は明らかだ。昔のドラマであっても、今のドラマであっても、昔の流行曲であっても、今のトレンドの曲であっても、良いものは廃れることなく愛されるし、中身のないものは消え去っていく。それと同じで、変化する時代と、流れゆくスピードが増したところで、今までの「感謝の気持ち」が変化することは、決してないのだ。

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