思考力

困難を寝過ごす

昨日の誕生日。祝ってくれたのは2人。どちらも、ラインで一言のお祝いメッセージだった。サプライズプレゼントがあったわけでもなく、恋人からの愛情こもった手料理があったわけでもない。ただ、私は自分のことでお祝いをされることが大嫌いなので、むしろ、誰も構ってくれない誕生日は、都合のいいことでもあった。これは、決して負け惜しみではない。心からの思いだ。

さて、一人ぼっちの誕生日に、一体何をしたのかと言えば、独りしゃぶしゃぶをし、その前の日に購入していたマットレスを開封した。それまでは、ソファーにもなるというカチカチに硬い「2in1ベッド」に横たわって寝ていたのだが、やはり「帯に短し襷に長し」のような中途半端なアイテムであった。そして、今回、一夜を共にした新しい相棒との初夜。これはハッキリ言って素晴らしいの一言であった。

一年くらい前だったのだろうか。YouTubeのインフルエンサーたちが、こぞって絶賛していたマットレスを買ったのだが、全くもって自分には合わず、返品したことがあった。そして、睡眠の質というのは、ベッドでは決まらないというミニマリストの考えに基づいて、分厚いヨガマットの上に横になって寝たが、翌日、インフルエンザの時のような痛みが、身体中に出てしまったので却下。そして、ソファーベッドから、今回のマットレスという流れとなり、今回の大当たりマットレスに辿り着いたのだ。相棒探しには、かなり時間がかかったと言える。

ちょうど依存克服の毒素が抜ける強烈な禁断症状に苦しむときに、私はマットレスの上で、グースカと12時間以上の惰眠をむさぼり食ったわけになる。禁断症状からの回復の初日としては、素晴らしい過ごし方をした。依存症というのは、ランナーズハイやスイマーズハイのような体に良い依存を求めるのであれば良いが、そのような依存はとても稀であり、たいていの依存症というのは、お金と時間を浪費するものが多い。私の依存だってそれに当てはまる。だから、今回の買い物のような、人間の三大欲求を満たしてくれるようなものを買うというのは、素晴らしいことだ。

依存症の時に、このようなすり替えは、とても有効だ。そして、とにかく禁断症状から抜け出す為には、寝る寝る寝る。これは1番の対策ではないだろうか。対象の依存をしていた時間を徹底的に寝て過ごす。そう考えれば、今回のマットレスの購入というのは、有意義な買い物であったように感じる。そのような結論に達した。

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