思考力

関心の的の向きを若干変える

 

暗くなるニュースを一回でもクリックしてしまえば、そこから出てくる関連動画のタイトルは、思わずクリックしてしまいたくなるような「暗いニュース」。結局のところ、人間の「ネガティブ本能」を刺激して、マスコミはそこから視聴者を流入させて視聴回数を上げていくことが狙いだ。この記事を書く前に観ていた動画だって、軽い気持ちで手を出した「闇バイト」から、若者たちの人生が狂い始めていくというドキュメンタリー番組で、2倍速では聞き取れない速度を、1.75倍速にして聴いていたが、大体のオチは「奈落の底」から這い上がれないから危険だよという警告の伏線で終わることが見え見え。だから、とっととブログを書こうと思った次第だ。

こんな言い訳になるかどうかも分からぬ出だしで恐縮だが、この記事は完全なる「フライング投稿」。日付跨ぎどころか、今は午後9時を少し回ったくらい。その理由は、極めてシンプルで、明日の波乗りの出発をできるだけ早くしたいからだ。記事を書きながら、波のことが頭をよぎると、下手な記事を書いて終わりにしようという怠惰な気持ちは全くないのだけれど、なかなかソワソワとして落ち着かなくなる。今の気持ちの高ぶりを表すかの如く、「暗くなるニュース」の前には、きっちりとサーフィンの動画のサムネイルがオススメ動画に並んでいた。

海外のチューブを巻くオープニング動画であったり、大学生の頃、毎月欠かさず発売日に買っていたサーフィン雑誌と人気サーフィンYouTube動画のコラボ企画であったり、現在流行中のボードを、プロサーファーが優雅に乗りこなす動画であったり。結局のところ、そのような「ハッピーになる動画」であっても、今の私の興味関心が並んでいるわけで、心の状態が「喜怒哀楽」のどのステージであったとしても、どこかしらの動画に辿り着いてしまうのだから、Googleの傘下に入ったとはいえ、YouTubeの中毒性というのは恐ろしい。

幸か不幸かは分からないのだが、私は映画というものに興味が全くなく、熱烈に惚れ込んだ『君の名は。』であっても、たまたま劇場の前を通ったときに上映されて映画館に入ったことがきっかけだったし、その後、映画に興味を持たなければという気持ちばかりが先走り、『天気の子』も『鬼滅の刃』も観たのだが、全くと言っていいほど感動しなかった。『君の名は。』は、完全に別格であり、あの映画のおかげで、千葉の塾での笑いのネタに困らなかったのだから、それを紹介してくれた「二番目の甥っ子」には感謝の念が絶えない。

二番目の甥っ子は、生まれたての頃は、眼をキョロキョロさせるだけで何も喋らず、今後、この子は言葉を喋れるようになるのかと不安になる程だった。そして物心つき、いろいろな所へ連れて行ったのだが、初対面の人と会うとフリーズして何も喋れなくなってしまう。そんな子が、私と一緒にいるときには、キャッキャとはしゃいで笑っている顔に、何か特別な存在、まるでその瞬間だけ私だけの子供であるかのような気持ちになったものだ。とにかく、アニメが大好きで、一緒に渋谷のクレーンゲームで、『黒子のバスケ』や『ドラゴンボール』のフィギュアを取りまくり、気づくと2万円以上つかってしまった事もあった。そのころは、まだ借金の返済もあったのだが、どうしようもない「叔父バカ」丸出しだったのである。

ただ、仮に自分の子供がいたとしても、私は子供を心から愛し、その子の面倒を見ることはできないと思う。私のことで精一杯という事ももちろんだが、私の人生の時間までもを捧げられるとは到底思えない。だから、家族があるのにサーフィンに通い、その後に家族サービスをするという超人的なスケジュールをこなしていた友人などは、とても尊敬していたし、海岸の駐車場で、子供と戯れながらウェットスーツに着替えている家族などは、「スゴイ」の一言だ。そんなパワーが、どこから湧いて出てくるのだろうか。サーフィンを優先させて、ブログを書くことですらフライングしている私には、絶対に無理だ。

私が、高校生の頃から連載している格闘漫画が、いまだに連載されている。もう30年くらい経つのに、どのような物語の展開になったのだろう。主人公の息子の息子が戦い合う『ドラゴンボール』の二番煎じのようにでもなっているのか。でも、仮にそうだとしたら、こんなにも長く連載されることはない。また、私がギャンブルに狂っていた頃にモチーフとなったアニメであれ、やはり主題歌を唄っている歌手も、今や10周年ライブを行っているようだ。流れ行く時の中で、人気のある作品というのは、常に少しずつアップデートされつつ、核となる部分にブレは生じないのかもしれない。

健康。これは、どんな人であれ、最優先にしなければならない。仮に、億万長者であっても、病院のベッドの上でしか余命を過ごせないのであれば、そこからの人生は、「生き地獄」になってしまうかもしれない。逆に、貯金もないカツカツの状態であっても、自分の歯で美味しいものを時々食べられる幸せがある方が幸せなのかもしれない。価値観というのは、人それぞれではあるが、やはり私の中では、後者を取る。子供がいるわけでもないのだから、後世に財産を残しても、あまり意味はない。まさに、『Die With Zero』。ここは、長期連載される人気漫画の格と同じく、ブレることはない。

医学が進歩して、医者のアドバイスが緩いものになっていく時代になってくるはず。例えば、今は要注意である「内臓脂肪」も、近い将来、良い薬と少しの入院ですぐに落ち着くから、とりあえず今は暴飲暴食はOKなどという事もありうるかもしれない。今でいう、筋肉痛のようなものか。化学調味料による食品添加物の質の悪さで、将来的に「毒」を喰らっているような現代人に警告が慣らされてはいるが、そんな手軽さと美味さだけを追い求めているだけの食生活であれ、そのうち何とかなるような治療法が出てくるのを待つのも一つの手だ。人間としての人格が良いのか悪いのかは別問題だとして、やはり東大卒のエリートたちが突き進めている研究にあやかっていくことは、理にかなっている。

今、トピックニュースを見ていたら、コロナのニュースの前に、ネットカフェで立てこもりをした男が逮捕されたニュースが配信されていた。もはや今後は、コロナ関連のニュースなど、「天気予報」のようなものになってしまうのだろうか。マスメディアのプロたちが、素人の我々の関心を引きつけようとしているものが、もうネットカフェの話題なのであれば、「コロ助新規感染者数」の増減など、もう深刻な問題になりそうもない。ただ、コロ助で経営が苦しくなっている店のドキュメンタリーを上手く編集し、お涙頂戴の番組にすれば、視聴回数は上がる。

オリンピック開催に合わせて、緊急事態宣言が解除されたとしか私には思えないのだが、オリンピックが絡むまでのニュースに、「ある意味で」どんなどうでもイイ話題が上がるのかも見所と言えるのかもしれない。

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