思考力

アリさんのパーティー

資本主義社会。この社会のメリットとデメリットは何だろう。一部の支配者が、その権力で支配下の人間の意思関わらず、仕事を分配し、指示し、取締ることができず、「封建制」ではなく、個人の財産の基づく活動で、「自由」を手に入れられる。また、労働者が資本家に対して生み出したサービスを、賃金として得るシステムとなる。こうなってくると、資本家が労働者を「支配」していると考えることもできよう。また、資本家の采配で、労働者が新しく作り出した産物を得て、失敗が出る可能性もありつつ、自身の仕事を強めて、資本が増える「仕組み」を作ることができる。

これは、資本主義の害となる悪い構造に発展する。その理由は、資本家に支配された時点で、労働者は自由は奪われて支配されるという仕組みになるとも言えるからだ。つまり、資本主義というのは、お金を軸として考えただけの「封建制」となんなら変わりがなくなってしまう結果となる。幸福や幸運は、その契機となる「運」なかりではなく、自分を取り巻く環境に大きく左右される。その環境をより良くするためには、なんだかんだ言っても「お金」は必要であり、借金まみれとは言え、多忙な仕事とは無縁のリラックスしたアタマで考えてみると、未来の希望に向かう正しい方向が見えてくる。波があるとはいえ、会社員をやっていた頃とは比較にならない今の安定した精神状態と、気を抜かなければポッコリお腹とならない肉体で、心身ともに活性化させることができていれば、今の時代の「資本主義」のカラクリを俯瞰してみることができる。

会社員と会社の経営者を合併させるシステムは、ザコとボスをガッチリと結合させ、そこから生まれた労働対価が商品となって市場に生み出す仕組み。ずっと、日付も天気予報も意識しないでOKな日常の中、ただぼんやりと過ごしているわけではない。社会の仕組みの知識、お金の知識、投資の知識、会社員とフリーランスの税金が異なるという知識、固定費を削減するための知識、ストック型ビジネスの知識。低い給料で、アリのように働き、「多忙こそ美徳」的な、完全に会社の経営者に人生を委ねるような洗脳的固定概念で生きてきた。

ドラえもんに頼んで、タイムマシーンで若い頃に戻れたとしても、そこで再び会社員を選ぶような人も多いと思う。せっかく若い自分に戻れるのならば、優雅にブルーオーシャンを泳ぐ魚を目指すべきであって、謎の水路に迷い込んで、プカプカと浮いていてはダメだ。正しい知識を得られるような人と多く出会える環境を整え、資本主義の中で絶対に理解すべきマインドを理解し、会社の支配下で働く準備をするのではなく、徹底的に、自分のスキルを見極め、それを磨き上げなければならない。

コロナ禍で、多くの企業が倒産し、これからも負債を抱えた企業がバタバタと倒れて消えていくことは、不可避。労働者がいなくなった途端に、会社組織の反応はネガティブななり、生産性がなくなった資本家が、仕事が嫌で手抜き作業を覚えようとしているアリを叱咤激励するような、「カタチ」だけのカタマリとなる。そのような悲劇だか喜劇だか分からない状態になって、企業もろとも泥沼に沈んでいく人生の浪費をしたくないのであれば、たまの休みにゴロゴロとテレビやYouTubeの娯楽番組を観ることなく、将来を見据えた学習をしなければならない。

皆が喜んで休みを謳歌しているのなら、こんな激動の時代の過渡期に、ガッチリと固まった会社組織から、しっかりと脱出する術を学ぶ方が、明らかに賢明であると私は思っている。

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